2001年12月号

計装豆知識

インターネットとイントラネット

 
インターネットの歴史
 1969年に米国国防総省では、1つの本部が破壊されても、保有するデータの検索ができるように、何箇所にもデータのコピーをもつコンピュータを設置し、また回線が断線しても迂回路を使って通信できるように、通信回線を網状のネットワークにしたARPANET(アーパネット)という仕組みを作りました。これがインターネットの始まりです。その後、学術的な方面で応用されて、大学同士でデータのやりとりが行われるようになり、次第に全世界に広がりました。このときはまだ、メールやFTP(データ転送の一つの技術)による文章(文字)のやりとりしかできませんでした。次いで、スイスのCERN(欧州素粒子物理学研究所)によってワールドワイドウェブ(WWW)が開発されました。この開発が、後のインターネットの発展のきっかけになりました。また、WWWにアクセスするためのプログラムはブラウザと呼ばれ、ブラウザとして最初に開発されたのはMosaic(モザイク)でした。これは、NCSA(National Center for Supercomputing Application:アメリカ)で開発されたブラウザです。これが現在ブラウザと呼ばれているソフトウェアの原型です。さらに、イリノイ大学の学生がネットスケープ社にスカウトされ、Mosaicをネットスケープ・ナビゲータ(ネスケ)というソフトウェアに改良してネットに無料で配布したことで、爆発的に浸透して行きました。それを見たマイクロソフト社が、Windows95の発売を機にインターネット・エクスプローラー(IE)を標準で装備したため、インターネットの普及にますます拍車がかかり現在に至っています。

インターネットとは
 インターネットとは、簡単に言えばネットワークのネットワークです。また、世界中のコンピュータを結ぶネットワークともいえます。インターネットの「inter」は「~の間の、相互の~」という意味です。そして、「net」は会社や学校などの独立したネットワークのことを指します。ですから、「Internet」というのは、独立したネットワーク同士をつなげるものという意味になります。平たく言いますと、あらゆる場所にあるコンピュータ(このコンピュータをサーバという)を通信回線でつなぎ、相互にデータ(文章、画像など)のやりとりができる仕組みのネットワークがインターネットであり、これはブラウザ(ネスケ、IEなど)というソフトウェアを使って操作できるようになっています。そして、基本的には通信回線とコンピュータがあれば実現可能であるため、特定の地域に限定されることなく全世界をつなぐことができます。また、インターネットの第1の特徴は、テレビや新聞と違い、一方向の情報提供ではなく、両方向、つまり、情報を受けた人が反応を返せることです。アンケートに回答したり、ショッピングができるのもこのためです。第2の特徴は、通信回線を網状に構成してい るので、どこが断線しようが、目的のコンピュータさえ稼働していればつながるということです。この網の目のような構造を可能にしているのがルータという通信装置です。ルータには何箇所もの行き先が記憶されていて、最短で目的のコンピュータへたどりつけるようにプログラムされています。また、どこかで断線していれば、それを検知し迂回するようにもプログラムされています。なお、このやりとりに使われているプロトコル(共通の言葉と理解してください)が「TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)」なのです。      ■
(次号につづく)
【(株)エム・システム技研 電算室】
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