2002年4月号 | |||||||||||||||||
現場設置型パネコンレコーダのご紹介 | |||||||||||||||||
(株)エム・システム技研 開発部 | |||||||||||||||||
本号では、新たにPCレコーダファミリに加わったパネコンレコーダについて、機能と特長をご紹介します。
パネルに設置した73ETは、リモートI/Oユニットが測定したデータをModbusRTU通信によって収集します。73ETに収集されたデータは、高精度なタッチパネル付液晶表示器に表示されます。タッチパネル付液晶表示器では、従来からのペンレコーダに相当する「折れ線グラフ」表示、瞬時データの「バーグラフ」表示、数値化されたデータを読み取るのに最適な「デジタル値」表示が可能です。 73ETが収録できる信号については、アナログ入力とデジタル入力の混在が許され、最大で128チャンネルです。チャンネル毎に、R1Mシリーズの入力ユニットがもつ入力種別の選択と測定レンジの設定が可能です。 入力種別の選択、測定レンジ設定などは、タッチパネル操作により表示画面を見ながら容易に行うことができます。 図1に73ETの外観を示します。 図2は、73ETと32チャンネルPCレコーダソフト(形式:MSR32)の接続を示しています。73ETに記録・保存された電子データは、パソコンにインストールされているMSR32に取り込んで、データ処理をすることができます。73ETとMSR32の接続には、Ethernetを経由したネットワークによるオンライン接続と、73ETに収納されているコンパクトフラッシュメモリに書き込まれたデータを持ち運んで、パソコンに取り込むオフライン接続の2方法があります。どちらかの方法を使って、73ETで収録されたデータをパソコン上のMSR32に取り込むことにより、それ以降のデータ管理をMSR32で扱うことができます。
供給電源:AC85~240VまたはDC24V 表示器:TFTカラーLCD 5.7インチ QVGA注) (320×240ドット) タッチパネル:抵抗膜式 通信(シリアル):RS-232-C 9ピン、D-Subコネクタ オス形 通信(ネットワーク):Ethernet 100Base-Tx メモリカード:コンパクトフラッシュ 1個 使用OS:Windows CE 3.0をベースに使用
(1)メインメニュー画面: 図3をご参照ください。タッチパネル操作ができるホーム画面です。この画面から各種設定画面、表示画面に展開できます。 (2)折れ線グラフ表示画面: 図4は、入力データを折れ線グラフで表示する画面です。画面の左側では、データの更新周期に合わせてデータ表示が更新されます。また、過去の履歴データをタッチパネルによるボタン操作で表示できます。 画面の右側には、収集中のデータの瞬時値がデジタル値で表示されます。瞬時データを示すデジタル値は、折れ線グラフ表示とバーグラフ表示の2画面で見ることができます。 (3)バーグラフ表示画面: 図5は、瞬時デジタル値表示付のバーグラフ表示画面です。表示されるバーグラフについては、縦バー表示と横バー表示をボタン操作で選択できます。 (4)デジタル値表示画面: 図6は、物理量測定値をデジタル値で表示した画面です。アラーム設定操作により、アラーム上限値とアラーム下限値が設定されている場合には、当該チャンネルが上限アラーム状態にあるか、下限アラーム状態にあるかを表示します。
(1)ペン情報の設定操作: 図7をご参照ください。チャンネル毎の入力種別選択、レンジ設定、警報値設定などは、73ETの画面からタッチパネル操作により行うことができます。画面で設定したR1Mの入力種別と測定レンジは、RS-232-C(RS-485)を経由してR1MおよびR2Mにそれぞれダウンロードされます。 図8はアナログアラーム設定画面です。上限アラーム設定値、下限アラーム設定値を設定します。
また、接点信号の立上がりあるいは立下がりをトリガとしてデータを収録する、トリガ収録機能があります。トリガの発生前とトリガの発生後に、それぞれ1200サンプルのデータを自動収録します。
電子ファイル化されたデータは、ネットワーク接続を介して広範囲で有効利用することができます。
PCレコーダファミリによるロガーシステムの構築は、エム・システム技研が提供するソフトウェアによって容易に行うことができ、なおかつ、それを低価格で実現します。ロガーシステムの導入をご計画のユーザー各位におかれましては、この機会にPCレコーダファミリを、ぜひご検討いただきたいと思います。 ■ 注)Quater Video Graphics Array (グラフィックの表示規格、ドット数、表示色数を規定) |
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