2002年4月号 | |||||||||||||
お客様訪問記
長野県東部町の遠方監視システムに採用されたテレメータ | |||||||||||||
(株)エム・システム技研 東京営業部 システム技術グループ | |||||||||||||
長野県の東部、上田市の東隣に位置する東部町は、北側に上信越国立公園の浅間連峰があり、南側に千曲川が東西に流れ、町全体が南向きの緩やかな傾斜地で、ブドウ(巨峰)の栽培などが盛んです。また、中仙道と北陸道を結ぶ北国街道の宿場町、海野宿として栄えた歴史ある町です。この東部町にある上水道設備の遠方監視システムに、エム・システム技研製のテレメータ装置が採用され、稼働しています。今月は東部町役場を訪ね、上下水道課水道係の竹内
宣嘉 係長、柳沢 利幸 様、また、遠方監視システムの工事を請け負った石井電気工業(株)特機部の阿部
康彦 課長にお話を伺いました。 [エム・システム技研、以下エムと略称]テレメータシステムを導入された経緯をお教えください。 [竹内]東部町では、町民に供給する水道水のほとんどを地下水に頼っています。取水用の井戸(水源)が18箇所あり、さらに配水池や着水井が30箇所以上あります。そして、テレメータ装置を使用した遠方監視システムによって、町内に分散している上水道施設を少人数で効率良く維持・管理しています。 [柳沢]遠方監視システムは以前から導入していましたが、装置が老朽化したうえ、システムの能力不足のため監視する信号を増やすことができなくなっていました。そこで1999年に遠方監視システムを更新することにしました。それまでは、パソコンをベースにした重電メーカー製の専用の遠方監視装置を使用し、テレメータ装置もほとんどが同じメーカーの製品でした。 更新時には、従来と同じ重電メーカー製の監視システムを検討しましたが、価格が高く、予算的に厳しい状況でした。そのとき、今回のシステム工事を請け負っていただいた石井電気工業様から、地元のソフト会社が販売しているパソコン監視システムを紹介されました。また、すでに一部で採用していたエム・システム技研製のテレメータ装置を採用することによって、さらに設備費を下げることが可能との助言をいただきました。 [エム]東部町の、テレメータ装置による遠方監視システムの構成をお教えください。 [阿部]図1に示すように、NTTの50bpsの専用線とエム・システム技研製のテレメータ装置(DAST-20、22LA1、DLS)を使って、30箇所ある子局からの計測信号を、役場の上下水道課の事務所内に集めて監視しています。事務所内に置いたパソコンだけでなく、自宅など事務所外からでもノートパソコンを使って、グラフィック画面やトレンド画面で、子局の状態をリアルタイムに確認できます。 [エム]システムを運用されてのご感想はいかがですか。 [柳沢]設備費は、従来のシステムに比べて低減できました。なお、雷などの影響で、ときどき「テレメータ異常」が発生して、子局まで行かなければならないこともあります。しかし、30箇所以上もある水道設備の運転状態が、役場の事務所内でリアルタイムに把握できるだけでなく、計測値のトレンドグラフを監視することによって、異常が起こる前に対応をとるといった予防保全もできるようになりました。 [エム]お忙しいところ、ありがとうございました。 ■ 本システムについての照会先: 石井電気工業 株式会社 特機部 課長 阿部 康彦 〒386-0018 長野県上田市常田2-16-9 TEL.0268-23-4596 FAX.0268-23-4597
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