2002年10月号

Application Note ーこんな使い方がありますー

 
スプリット演算器(形式:MFS)
 今回は、1つの入力に対しV字特性あるいは平行特性で出力する「スプリット演算器(形式:MFS)」のアプリケーションをご紹介します。
 図1にMFSの仕様と外観を、また図2にその入出力特性を示します。図2(a)は2つの出力がV字形のV特性、図2(b)は2つの出力が平行な平行特性です。出力の調整は、それぞれの図に示すように広い範囲で可能ですから、プロセスごとに適した特性を設定することができます。なお、V特性、平行特性は注文時にご指定ください。 図3にMFSのアプリケーション例を示します。図3(a)は、レベル調節計からの出力で給水弁と排水弁を制御し、タンクの液面レベルを一定に制御する例を示します。この場合には、出力特性としてV特性を使用します。図3(b)は、外気利用による冷房を併用し、省エネを実現する冷房制御の例です。夏季の早朝や夜半など、外気温度が比較的低い場合は、外気取り入れダンパーの開度を制御して冷房制御を行ったほうが効率が上がります。外気温度が上昇すると外気取入れダンパーを最小開度にし、冷房制御弁で冷房を行います。この場合は、出力特性として平行特性を使用します。図3(c)は、広い範囲で流量制御を行う場合によく採用される例です。大流量制御弁と小流量制御弁を並列に設置し、大流量制御弁のレンジアビリティを外れた少ない流量は、小流量制御弁で制御します。この場合も出力特性として平行特性を使用します。レベル制御や温度制御などでは、1つの調節計によって2つの操作端を制御するシステムがよく採用されますが、このような場合に、MFSがお役に立ちます。       ■

 【畠 健治:(株)エム・システム技研 広報室】
 
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