2002年11月号 | ||||||||
128チャンネルのロガー機能を備えた
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(株)エム・システム技研 開発部 | ||||||||
本誌前月号の「128チャンネルのロガー機能を備えたPCレコーダ総合支援パッケージ(形式:MSRPAC-2002)(1)」では、MSRPAC-2002の構成、特長、そして「128チャンネルPCレコーダソフト(MSR128)」についてご紹介しました。本号では、MSR128の収録データから帳票を作成する「帳票作成支援ソフト(MSRDB2)」についてご紹介します。
(1)MSRDB2の特長 MSRDB2は、MSR128で収録中のデータをリアルタイムに取り込みます。リアルタイムに取り込むことにより、最新のデータを用いた帳票作成が可能になりました。 図1はMSR128で収録されたデータをMSRDB2で処理する際の、データ接続の概念図です。 (2)クライアント・サーバ方式のデータ処理 MSRDB2は、クライアント・サーバ方式でデータ処理を行います。サーバは、帳票用のデータをデータベースに作成します。そしてクライアントは、そのデータベースを参照して、必要とする出力形式でデータを取り出すことができます。 クライアントは、最大4台まで複数同時に動作させることができます。 LANが接続され、ドライブ設定が行われていれば、クライアントは、MSR128とサーバが動作しているパソコンとは別のパソコンで動作できます。つまり、MSR128が動作するパソコン以外でも、MSR128が収録したデータを使って帳票処理ができるというわけです。 (3)サーバの機能 帳票データは2年分データベースに保存されます。保存できるデータは瞬時値(アナログ、デジタル)とアナログ積算値です。 帳票を作成するために必要なデータの名称(タグ名)や、物理量表現のための設定データは、MSR128に設定しているデータをMSRDB2が読み込むことによって、自動的に既成フォーマットの帳票に反映されます。 図2はMSRDB2サーバのデータ設定用画面です。 (4)クライアントの機能 クライアントは、サーバが作成したデータベースから必要とする形式で帳票データのアウトプットを行います。 図3はMSRDB2クライアントの操作・設定用画面です。 ● 帳票の手動印字 クライアントの画面で選択した日・月・年に対応する日報、月報、年報を既成のフォーマットで印刷します。 既成のフォーマットで印刷される帳票に印字されるタグ名としては、MSR128で設定されているペンのタグ名が使用されます。 ● プレビュー 既成フォーマットで印刷する帳票の内容をプレビュー表示します。 ● CSV形式ファイル出力 日報・月報・年報を印刷する代わりに、マイクロソフトExcel(以下Excelと略称)などの表計算ソフトで読み込める形式のテキストファイルを出力します。出力されたデータをExcelで読み込み、帳票のフォーマットや印刷題名などをカスタマイズして印刷することができます。既成のフォーマットではない帳票を作成する場合には、この方法がとれます。 ● HTML形式ファイル出力 既成の帳票に印刷する代わりに、HTML形式のデータとしてファイルへ出力します。出力されたファイルは、インターネットエクスプローラなどのWebブラウザソフトを使用して、帳票表示することができます。 ● 一覧表示 既成フォーマットの形式でデータを一覧表示します。
すなわち、熱電対入力48点を監視し、主要な監視点について警報出力を行うシステムをPCレコーダによって構成した例です。 熱電対入力に対してR1Mシリーズの直流・熱電対16点入力ユニット(形式:R1M-GH2)を3台使用し、警報出力はオープンコレクタ32点出力ユニット(形式:R1M-D1)を使って得ています。 パソコンにMSR128とMSRDB2をインストールし、MSR128のオーバービュー画面にて全体を常時監視します。 そして警報発生時には、アラーム情報画面を使って警報が発生したペンを知り、その詳細はレコード画面を使って解析します。 MSR128で収録したデータは、MSRDB2によってデータベースに収録し、日報としてプリンタで印刷します(図5)。 警報発生の記録は、アラーム履歴画面にて確認できると同時に、ファイルに格納されます。
エム・システム技研では、常にお客様のご要望を糧とし、新しいテクノロジーの先取りをして、これからもPCレコーダを発展させて行きます。今後ともPCレコーダにご期待くださり、率直なご意見、ご希望をお寄せくだされば幸いです。 ■ |
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