2004年1月号


2004年 新年のごあいさつ

宮 道   繁
(株)エム・システム技研
代表取締役社長

 あけましておめでとうございます。
 昨2003年は、イラク戦争と、その後の治安問題が大きく取り上げられました。そこへ、北朝鮮による拉致被害者の問題で、日本人の防衛意識が少し現実的になったように観察しました。
 そして戦後60年近く、平和憲法を守る、と言っていれば平和が保てると主張してきた人たちの声が少し小さくなり、国とは何か、国は国民の生命、財産を守り、国民生活の向上を図り、国民が自ら国を守るという意識になるなど、あまりにも当然なことを何か新しいことのように語る人が増えてきたようです。いずれにしても、良い方向に向かっていると思われます。
 一方、経済的には、供給力の過剰からくる激しい企業の生存競争が、結果的に物価下落を呼んでいることを実感させられる1年でした。
 科学技術の進歩が、現在実用されているものをどんどん置き去りにして、小形、高機能、低価格の新製品に置き換わりつつあるように思います。また、中国を始めとする共産圏に封鎖されていた安価な労働力が、開放され活用された結果、安価な日用品が大量に輸出されるようになったことも物価を押し下げるもう一つの要因になっています。
 日本国内は空洞化する、と叫ばれて久しい思いがしますが、実際には、どっこい日本の技術力は凄まじいもので、ハイテク素材技術から高度な産業機械、そして電子部品まで、世界最強の生産財の供給国であり、バブル経済崩壊以後も大幅な貿易黒字を続け、留まる様子は見られません。
 片や、国家財政は国民総生産の2倍に及ぶ債務を抱えており、長期金利が少し上昇するだけで破綻をきたすのは数字の上から明らかなので、特殊法人問題や年金問題、増税問題などが間もなくはっきりしてくることでしょう。
 でも、国民のもつ金融資産は1400兆円を超えているうえ、海外債権も200兆円以上もある経済大国日本にとって、財政赤字の問題は国内問題であり、IMFとは縁がないのは疑問の余地がないと思います。少し痛みはくるかもしれませんが、価値を創り出す生産活動をしっかり行っていけば、必ずや健全な国に生まれ変わるに違いありません。
 私たちは、最新技術を味方にして、デザインに工夫を凝らした便利な新製品を造り続けることで、この重苦しい雰囲気を解消に向かわせたいと努力をして参ります。
 2004年は、計装業界に新風を吹き込むような新製品を発表して行ける見込みです。
 新製品の方向は、各種用途に適した形状をもち、高機能化だけではなく、表示機能や調整機能のほか、完成した計装システムのメンテナンスにも便利な機能をハイブリッド化して、変換器やリモートI/Oに新しい便利さを加えて行くことだと考えています。そしてユーザーの皆様に、さすがエム・システム技研・・・とご評価いただけるようにしたいと準備を進めております。
 エム・システム技研の基本方針は独立独歩であり、外部からの圧力に屈することなく、創意工夫で、独自のマーケットを築いて行くことです。
 この辺りの事情を、読者の皆様に広くご理解いただきたく、引続きこの『エムエスツデー』を発行して参ります。本年もどうぞよろしくご愛読、ご愛顧のほど、お願い申しあげます。 ■

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