2004年1月号 | ||||||
MICONEX 2003から見た中国の動向 | ||||||
(株)エム・システム技研 海外営業部 中国担当マネージャ | ||||||
2003年9月16日から4日間、上海において第14回多国儀器儀表展覧会(MICONEX 2003)が、中国儀器儀表学会(China
Instrument and Control Society)の主催により開催され、外国メーカー56社を含む500社が参加しました。SARS(新型ウイルス性肺炎)の影響により、中国では、3月以降はほとんどの展示会が中止・延期されていましたが、9月になってようやく全面的に再開されました。このような状況の中で開催されたMICONEX
2003は、前年の北京で開催の規模(600社出展)と比べると若干小さいとはいえ、SARSの直後にこれだけの会社が参加したことは、中国市場の活況ぶりを物語っているものといえるでしょう。以下、今回の展示会について、簡単に私の見聞と感想をご紹介します。
中国三大DCSメーカーのうち、上海新華控制技術有限公司、浙大中控技術有限公司の2社が出展して、盛大にPRしていました。残る1社である北京和利時系統工程(今回不出展)も合わせて、これら3社は近年、技術力が著しく向上し、電力・化学などの分野における低コストのシステムでシェアを伸ばし、今や300MW以下の発電所では、外国メーカーがほとんど入る余地がなくなったといわれるぐらい成長しました。これら3社については、全国規模で販売・技術サポートネットワークを展開し、影響力を増している中、外国企業からも注目を浴び、協力を求めて訪れる外国企業があとを絶ちません。 中国企業にはSARSの影響は見られず、表示器、温調計、記録計、バルブなど、中小の企業が数多く出展していました。中には、会社規模が小さくても、現地の需要にマッチした機能をもつユニークな製品も見られました。ここ数年の間に、展示会や雑誌広告を通じてブランド名を築き上げたメーカーもあります。地の利、低コストという武器をもつ中国メーカーが、先行している外国メーカーの競争相手になる日も近づいてきています。
INTERKAMA展、MICONEX展に続き、天然ガスパイプライン、水処理等々専門性のある展示会が次々と開催されています。今後も、見学客・企業を引き寄せるために、さらに専門性が追求されることでしょう。 世界でも際立って高い成長率を誇る中国は、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博に向けて、今後も成長し続けることでしょう。エム・システム技研は、中国各地で販売と技術サポートのネットワークを拡げつつあります。中国に進出されている企業の皆様、そしてこれから進出される皆様、どうぞ私達エム・システム技研にご用命ください。 ■ 注)設計院:各種のプラントを設計するコンサルタント機構であり、最近は、○○工程公司と名前を変えて、プラントの設計から建設まで一括受注できるようになったところもあります。 |
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