今回は、新日本製鐵(株)八幡製鐵所に標準採用されたリモートI/O R5シリーズについて、エンジニアリングを担当されたニッテツ八幡エンジニアリング(株)の小西 秀明 様、滑田 俊雄 様、小倉 一毅 様と(株)日鉄エレックスの古賀 政彦 様にお話を伺いました。 [エム・システム技研、以下エムと略称]今回導入されたリモートI/O R5シリーズは、製鐵所のどのような設備で使われていますか。 [小倉]ステンレス厚板の加熱・冷却設備、ステンレス鋼板、電磁鋼板の酸洗焼鈍設備など、高品質材を生産する設備です。 [エム]CC-Link対応のR5シリーズをご採用いただいた経緯をお教えいただけませんか。 [滑田]従来使用してきたDCSは、高機能、高信頼性が特徴ですが、高価であること、メーカー固有の専用ハードウェア・ソフトウェアを熟知していないと、機能変更などを簡単に行えないという問題がありました。 そこで、DCSのリプレースに際し、汎用PLCを利用した制御方式を採用するとともに、汎用パソコンで監視・操作できるシステムの標準化を検討しました。 [古賀]汎用PLCとして、所内にすでに多数導入されている三菱電機製PLCを選定し、最適なオープンネットワーク化を実現するため、CC-Linkを採用し、データベースの構築を行いました。 さらに、システムの信頼性向上を目指し、電源、通信、I/Oの2重化を検討しました。 調査の結果、電源を2重化した既製の製品はありましたが、通信およびI/O自体を2重化した製品はありませんでした。 [滑田]メーカー数社と通信およびI/Oの2重化に関する相談を行ったところ、エム・システム技研だけが、我々のニーズに対し、積極的な対応をしていただけるとの回答でしたので、R5シリーズを標準採用しました。 [エム]今回I/Oを2重化した製品を開発したわけですが、なぜこれが必要だったのか、もう少し詳しくお教えください。 [小西]設備の保守要員の削減が進むなか、トラブル発生時の迅速な対応が困難な場合があります。2重化することで、小トラブルに起因する損失を最小限に抑制することができます。 2重化を必要としないケースでは、従来のシングル版を採用することで、コスト削減を図れるようにしています。 [小倉]一例としては、約200点の入出力信号のうち、とくに重要な30点程について2重化しました。 短期間で製品開発を完了していただいたおかげで、プラントの円滑な立上げを実現することができました。 [エム]リモートI/O R5シリーズを採用されたシステムについて教えてください。 [小西]このシステムは、従来DCS使用の鉄鋼プラントで培ったノウハウを凝縮し、日鉄エレックス殿が上位の監視システムを、ニッテツ八幡エンジニアリングがPLC向け制御ビルダーを、それぞれ開発・製作したシステムであり、「NiceStar(ナイスター)」というブランドで展開しています。すでに、当所以外にも、新日鐵住金ステンレス(株)光製造所殿をはじめ、約15システムの実績をもっており、今後も鉄鋼だけでなく様々な業種を対象に提案させていただく予定です。 [エム]R5シリーズを標準採用いただき、ありがとうございました。また、本日はお忙しいところ、時間をさいてご説明いただき、ありがとうございました。■ 本システムについての照会先: ニッテツ八幡エンジニアリング(株) 技術部 計装エンジニアリンググループ 部長 小西 秀明 様 〒804-8501 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1-1 TEL. 093-872-6645 FAX. 093-872-6924 (株)日鉄エレックス プラントエンジニアリング部 計装制御グループ 部長代理 古賀 政彦 様 〒804-8588 福岡県北九州市戸畑区大字中原 46番59号 TEL. 093-288-5915・5916 FAX. 093-288-5921 (株)エム・システム技研 インサイド営業部 TEL. 06-6659-8200 FAX. 06-6659-8510
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