2004年8月号

AMSソフトウェアと
エム・システム技研製品(B6U/B6U-B)の対応

(株)エム・システム技研 開発部
 
は じ め に
 HART通信注1)用各種フィールド機器の詳細情報を設定管理するために、便利な、HARTメンテナンス・システム用ソフトが、現在世界的に使用されています。
 今回は、HART通信フィールドの機器管理ツールである、AMS(アセットマネージメントソリューション)ソフトウェアをご紹介します。

1.AMSの概要
 AMSは、HART通信対応の現場計器を、リアルタイムで監視する管理用ソフトウェアです。
 世界標準であるHARTプロトコルを用いて、取り込んだ機器情報を一元管理します。
 AMSのアプリケーションにおける機器接続例を図1に示します。
 AMSソフトウェアをインストールしたコンピュータからHARTマルチプレクサを通して、オンラインでHART通信対応フィールド機器にアクセスし、機器自己診断情報設定、キャリブレーション設定、コンフィギュレーション設定を自由に実行できます。

2.AMSの特長
 (1)スタートアップ
 HART機器をつなぐと、自動的に接続機器を認識し、データを表示することができます。認識された機器については、“ドラッグ&ドロップ”注2)で簡単にデータベースを構築できます。
 (2)リアルタイム
 HART機器をリアルタイムに監視することによって、現場機器の故障発生時に即座に対応するとともに、故障個所の特定がすばやく行えます。
 (3)経費削減
 表1は、エマーソン社から出されている資料で、スタートアップ時にAMSを使用した場合と使用しない場合の作業費を比較したものです。
 詳細については、下記のホームページをご参照ください。
http://www.emersonprocess.com/ams/solutions/solsavi.htm

3.エム・システム技研における
AMS対応機種とアプリケーション例
 (1)対応機種
 現在、エム・システム技研では、B6U(2線式ユニバーサル温度変換器(本質安全防爆・HART通信対応))と、B6U-B(2線式ユニバーサル温度変換器(本質安全防爆・耐圧防爆・HART通信対応))が、AMSソフトウェアに対応しています(図2)。
 (2)アプリケーション例
 AMSソフトウェアのアプリケーションの一例を、以下にご紹介します。
  1)デバイス接続図(図3)
  AMSソフトウェアをインストールしたコンピュータにB6U/  B6U-Bを接続すると、接続機器が自動的に認識されます。
  2)デバイス変数表示(図4)
  B6U/B6U-Bの設定内容と同時に、その入力値、出力値をリ  アルタイムに確認できます。
  3)コンフィギュレーション
  B6U/B6U-Bの設定を変更したい場合は、図5に示す設定画  面を使って変更します。
 なお、以上ご紹介したような例は、最近数多くお引合いをいただいています。

お わ り に
 エム・システム技研は、今後も、プロセスオートメーションへの取り組みを拡大し、設置、立上げ、保守、オペレーションにわたる、お客様のプロジェクトの立上げ時間を短縮できるように、また、世界標準のデジタルオートメーションシステムへの対応を心がけて参ります。 ■


注1)HART通信とは、従来のDC4~20mAの信号にデジタル信号を重畳付加したプロトコルです。デジタル信号は双方向に通信でき、また現場計器の情報の収集、設定の変更を、現場計器を停止させることなく行えます。
なお、HART通信の詳細については、本誌1998年11、12月号の「計装豆知識」をご参照ください。
注2)ドラック&ドロップとは、マウスを使った操作法の一つです。マウス操作によってデータやファイルの移動を行えます。
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