1998年10月号

お客様訪問記

徳島県由岐町簡易水道監視システム

エム・システム技研 営業技術部
 
 由岐町は徳島県南東部、太平洋に面して東西に長く位置し、室戸阿南海岸国定公園内だけでなく、西日本屈指の海水浴場“田井の浜”を擁しています。約1,400世帯、およそ3,900人の町民へ飲料水や生活用水を供給する由岐町簡易水道設備の監視にMsysNet製品のテレメータと監視・操作装置(オペレータズユニット)が採用されました。
 今月は、この徳島県由岐町役場を訪ね、建設課水道担当の見原正敏様と、設備の盤工事とシステム構築などを担当された藤崎電機株式会社制御部第2課長の島 光由様にお話を伺いました。

[エム・システム技研、以下エムと略称]MsysNet製品をどのようにお使いになっていますか?
[見原]由岐町はおよそ8つの地域に別れており、集落も分散しています。このため、水道供給人口の割には供給面積が広く、簡易水道でありながら水源地や配水池が何箇所にも分かれています。これら分散した設備の稼働状況を役場で監視していました。しかし、従来は盤に表示するだけでした。それをディスプレイで一括監視するとともに、帳票も自動的に作成できるように改善しました。
 当初は、ディスプレイでの監視と帳票の自動化だけを計画しました。しかし、エム・システム技研の監視・操作用“オペレータズユニット(形式:OPU、図1)”を導入するにあたって通信ラインの更新も行うことになり、設備の更新を兼ねてMsysNetのテレメータシステムも導入することになりました(図2)。
[エム]各機器へソフトを組み込んだり、監視・操作画面を構築したりするシステム構築の仕事は、どのようになさいましたか?
[見原]最初にMsysNet製品の説明を受けたとき、システム構築はユーザーが行うという話でしたが、自分たちで構築することはとても不可能でしたから当惑しました。しかし、従来から電気工事でお世話になっていた藤崎電機(株)が引き受けてくれることになり、システム構築の教育もエム・システム技研が無償でバックアップしてくれるということで、安心して導入することができました。
[島]MsysNet製品を扱うのは、今回が初めてでした。しかし、エム・システム技研がシステム構築にあたってバックアップしてくれるとのことでしたので、お引き受けしました。エム・システム技研の本社を訪問し、システム構築の方法、ソフトの組み方などを教わりました。特別な言語を使用せずにソフト構築ができるため、2日間程度でだいたいの内容が理解できました。また、細かいところは、後日、電話やファックスで教わりました。
 システム構築の時間があまりとれなかったのですが、それまでにシーケンサ(PLC)のソフトを手がけた経験があったため、比較的短時間で仕上げることができました。
 フィールド信号の数が多かったため、それらにソフト的なタグを設定する作業が大変でした。タグ設定の後は、トレンドグラフの設定など、監視・操作用の画面構築作業は楽でした。グラフィック画面を作成する作画ソフトがもう少し使い易いと、さらに楽になりますね。
[エム]導入後のご感想をお聞かせください。
[見原]マウスだけで画面操作ができるので、大変楽です。また、各配水池の水位や設備の故障発生など、設備の状況がグラフィック画面やアラームサマリ画面ですぐにわかり、大変便利になりました。それに、ポンプの運転時間が帳票やグラフに記録できるようになり、設備のメンテナンスや消耗品の交換時期を知るためのデータとして役立てることができます。
[島]今回の監視・操作ソフトはOS/2版でした。OS/2版の帳票作成では帳票ソフト(Lotus1-2-3)のマクロを使うので、少し煩わしいところがあります。最近、WindowsNT版の監視・操作ソフトがリリースされたと聞いていますが、改善されましたか?
[エム]NT版では、専用帳票ソフトの採用で帳票作成機能の部分が大幅に簡素化され、設定が楽になっています。
 お忙しいところ、お話をお聞かせいただき、ありがとうございました。 ■

(敬称は省略しました)
*MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。
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