1999年8月号

MsysNet テレカプラ・テレメータ用ビルダーソフト
(形式:TELBLD)

(株)エム・システム技研 営業技術部
 
は じ め に

  MsysNetシリーズも発売以来4年を経過し、多くのお客様にご愛用いただいてきました。ご愛顧のほど誠にありがとうございます。
 とくに、MsysNetシリーズのテレカプラ・テレメータは、少点数の入出力ユニットから構成され、コンパクトに、また、経済的にシステムを構築することができます。さらに監視 操作ソフト(形式:SFDN)と組合せることにより、ロガーシステムにまで拡張可能ということで、高いご評価をいただいています。
 しかし、従来のテレカプラ・テレメータに比べ、システム構築のためにMsysNetの基礎的な知識が必要になります。そこで、すでに『エムエスツデー』1999年3月号(MsysNetニュースNo.44)でご紹介したとおり、誰もが簡単にテレカプラ・テレメータのシステムを構築できるツールとして、ビルダーソフトであるTELBLDを開発しました。

1.TELBLDの特徴
 TELBLDでは、MsysNetシリーズのモデムインタフェース(形式:SMDM、SMM)とリモート入出力ユニット(形式:SML)を用いて構成されるテレカプラ(一般回線)およびテレメータ(専用回線)、両方の設定を行うことができます。
 必要な機器を配置し、設定項目を埋めていくことにより、各ユニットのMsysNet計器ブロックデータを自動生成します。つまり、MsysNet計器ブロックの知識がなくても容易にシステム構築を行うことができます。
 TELBLDの主な特徴を以下に列挙します。
●テレカプラの多局対応
テレカプラの場合、最大17局まで設定可能です。
●グラフィカル設置
局構成画面を使って必要なユニットを配置することにより、局の構成を容易に構築できます。
 また、データの流れ画面を用いてユニットを矢印で結ぶことにより、各ユニット間のデータの流れを設定できます。
●多彩な通報パターン
テレカプラの場合、全32個の通報パターンと復電通報を設定できます。
 32パターンのうち、アナログに関するパターンは3種(上下限、変化率、偏差)あり、16個まで登録できます。また、デジタルに関するパターンも3種(ON、OFF、変化)あり、32パターンまで登録できます。
●テレメータ子局の自動生成
テレメータの場合、親局の機器構成に基づいて、子局の機器配置とデータの流れを自動設定できます。
●ドキュメントの印刷
表紙、全局の状況(目次)、各局の設定内容を印刷します。
●プログラミングユニットモード
 プログラミングユニット(形式:PU-2A)と同様の操作ができるモードを用意しています。

2.テレカプラの設定例
1.各局構成の設定
 局構成図(図1参照)を使用し、送受信するデータの種別に基づいて必要なユニットを配置します。局数は最大17局にまで対応しています。
 また、この画面を用いて各局の電話番号やモデムの設定も行います。
2.データの流れの設定
 各局間のデータは、それぞれのユニット同士でやりとりします。 データの流れ画面(図2参照)を用い、矢印で結ぶことにより、ユニット間のデータの流れ方を設定します。
3.通報パターン設定
 どういうタイミングで、どの局にデータ送信するかは電話のかけ方画面(図3参照)を使って設定します。
 通報パターンとしては、32パターンと復電通報を登録できます。32パターンのうち、前半16パターンについては、アナログとデジタルの通報動作を登録できます。また、後半16パターンについては、デジタルの通報動作だけが登録できます。
 アナログパターンには、以下の3種類があります。
 ●上下限:入力データの上下限警報により通報
 ●変化率:入力データの変化率により通報
 ●偏差:2入力データの偏差により通報
 デジタルパターンには、以下の3種類があります。
 ●ON:入力データがOFFからONに変化したとき通報
 ●OFF:入力データがONからOFFに変化したとき通報
 ●変化:入力データの変化を検知し通報
4.ダウンロード
 TELBLDの指示に従い、各ユニットに設定データをダウンロードし、カードNo.を設定します。最後に、指示に従ってモデムの設定を行います。

3.テレメータの設定例
1.親局のユニット配置
 局構成図を使用し、送受信データの種別に基づいて、親局側に必要なユニットを配置します。また、モデムに関する設定を行います。
2.子局の自動配置
 テレメータは、1対1の通信ですから、親局のユニットが決まれば子局のユニットとユニット間のデータの流れが決まります。子局の自動配置を行うと(図4参照)、親局の配置に基づき、子局のユニットの自動配置と、親子のユニット間のデータの流れを自動設定します(図5参照)。
3.ダウンロード
 各ユニットにダウンロードし、カードNo.を設定します。また、モデムに関する指示があれば、モデムの設定を行います。

お わ り に
 このように、ビルダーソフトTELBLDにより、MsysNetシリーズのテレカプラ・テレメータのエンジニアリングが従来より格段と容易になりました。
 MsysNetシリーズのテレカプラ・テレメータを監視 操作ソフト(形式:SFDN)と組合せることによって、ロガーシステムを構築できることはご存知のとおりです。TELBLDの登場により、ロガーシステムの実現がいっそうお手近になったのではないでしょうか。ビルダーソフトTELBLDを有効にご活用くださるよう期待しています。       ■

*MsysNet、テレカプラはエム・システム技研の登録商標です。
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