1999年10月号 | |||||||
フィールドネットワーク対応
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(株)エム・システム技研 営業技術部長 | |||||||
は じ め に 最近は、FA(ファクトリーオートメーション)やPA(プロセスオートメーション)の分野において、各種のフィールドネットワークがめざましい勢いで普及しています。これらのフィールドネットワークの多くはPLCメーカーの主導によって開発されました。そして、その仕様が公開され、PLCメーカーだけでなく多くのPLC関連機器メーカーが自由に参画できる、いわゆる“オープンフィールドネットワーク”として位置づけられていることが特徴です。これらのフィールドネットワークの代表的なものとしては下記の例注)があり、デファクトスタンダードとして市場に定着しています。 ●CC-Link(三菱電機) ●DeviceNet(アレン・ブラッドリー) ●PROFIBUS(シーメンス) ●Modbus(モディコン) 60・UNITシリーズは、これらの各種フィールドネットワークに接続可能なアナログ信号の入出力ユニットであり、PLCや他のネットワーク製品と組合せて活用できる利便性の高い製品です。 1.60・UNITシリーズの特徴 60・UNITシリーズを用いたフィールドネットワークの構成例を図2に示します。60・UNITシリーズには入力用と出力用のユニットがあり、いずれもエム・システム技研の信号変換器と組合せて使用します。60・UNITシリーズ本体は、A/D(入力用)もしくはD/A(出力用)変換機能とネットワーク通信機能を受持ち、信号変換器との間は専用のケーブル/コネクタによよって接続されます。60・UNITシリーズの特徴を以下に列挙します。 ●エム・システム技研の各種信号変換器シリーズ(下記)との自由な組合せが可能です。 ●18・RACKシリーズ ●10・RACKシリーズ(図3) ●ピコマルシリーズ(多連ベース 取付け:図4) ●みにまるシリーズ(多連ベース 取付け:図5) この組合せによって、信頼性の高い、高性能な各種アナログ信号変換機能を実現することができます。 ●16ビットA/D、D/Aコンバータによって高分解能デジタル信号処理が可能です。 ●本体部が分離できるため、取付け方法に大きな自由度があります。 ●既設信号変換器の流用も可能です(既設変換器を有効利用し、PLC計装や、パソコン応用システムへのリプレースが可能)。 2.主な仕様 現在、60・UNITシリーズとして、CC-Link対応版(代表形式:60C)とDeviceNet(CompoBus/D)対応版(代表形式:60D)の入出力ユニット(4点/8点/16点用)を正式発売しています。60Cと60Dの主な仕様を図6に示します。また、参考のために、CC-LinkとDeviceNetの仕様概要をそれぞれ表1、表2に示します。 お わ り に フィールドネットワークは、省配線、機能分散、高付加価値情報管理など、多くの観点から将来ますます普及していくものと考えられます。エム・システム技研では、今後も国内および海外のフィールドネットワーク規格に対応した、各種の変換器やリモートI/Oユニットを開発する予定です。今回ご紹介した60・UNITシリーズも、60C、60Dに加え、Modbus対応版、PROFIBUS対応版を間もなく発売予定であり、さらに汎用Ethernet通信(TCP/IPコマンドレスポンス方式)やMsysNetのL-Bus対応版なども開発中です。フィールドネットワーク時代のアナログ信号処理は、ぜひともエム・システム技研にお任せください。 ■ 注)カッコ内は各ネットワークのオリジネータの会社名を示します。 *MsysNet、みにまるは、エム・システム技研の登録商標、ピコマルは商標登録出願中です。 |
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