2000年1月号 | |||||||||||||||||
電力デマンド監視ソフト
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(株)エム・システム技研 営業技術部 | |||||||||||||||||
① データ表示 現在デマンド値、予測デマンド値、目標デマンド値、デマンド実績値(過去4回分)、契約電力など、21項目の中から16項目のデータを選択し、監視画面 上に、わかりやすく表示します。 ②グラフィック表示 目標ライン、目標デマンド線、現在デマンド線、予測デマンド線などをグラフィック表示し、電力の使用状況が一目でわかります(図1参照)。また、線種や表示色、スケールなどは、任意に設定することが可能です。 ③警報出力 警報出力は3点あり、各点ごとに予測デマンド形、警報ライン形、混在形の3タイプから選択し設定します。警報は監視画面 上に表示するほか、リモート入出力ユニットに対して接点信号を出力しますから、負荷を遮断することも可能です。 ④時間帯別管理機能 時間帯別に目標デマンド値を変更できるため、各種の調整契約に対応することができます。 ⑤カレンダー機能 年間カレンダーにより、1日単位で契約パターンを指定できます。時間帯別管理機能と組み合わせて使用することによって、きめ細かなデマンド監視が行えます。 ⑥時限同期 リモート入出力ユニットなどに入力される時限同期信号によって、取引用計器との時限の同期が行われ、デマンド時刻も自動的に調整されます。 ⑦デマンド実績出力 各データの実績値を、アナログ信号としてBus上へ送信することができます。この信号はデマンド値の遠隔表示などに利用することが可能です。 ⑧帳票印字 日報、月報、年報、警報記録、デマンド記録を、自動または手動でプリンタに印字します。 ⑨ハードコピー デマンド監視画面の画面印刷を手動で行います。 ⑩データ保存 日報、月報、年報、警報記録、デマンド記録を、CSVファイル形式で自動または手動で保存します。 ⑪セルフドキュメント 設定内容をプリンタに印字出力します。 ⑫バックアップ/リストア 設定内容をファイルに保存し、再度、呼出します。
システム構成例を図2に示します。電力量や警報接点などのI/O信号は、MsysNetのリモート入出力ユニットなどから入出力されます。本例では、電力トランスデューサからの電力積算用パルス信号と同期用ユニットからの時限同期信号を、リモート入出力ユニット(形式:SML-P4)を経由して取り込んでいます。また、警報接点信号は、リモート入出力ユニット(形式:SML-E5)から出力されます。リモート入出力ユニットを現場側に、パソコンを監視室側に設置し、MsysNet(NestBus)で接続することにより、現場・監視室間の省配線も同時に実現しています。
SFDNDは、単体で動作するパッケージソフトウェアです。したがって、システム導入時のイニシャルコストが必要最小限ですみ、システム構築も容易に行えます。電力ロガーシステムなどへもそのまま拡張できるため、一度に導入することが難しい場合には、段階的に進めていくことも可能です。 (注1)改正省エネ法:「省エネ法」(「エネルギーの使用の合 理化に関する法律」)は、工場または事業場のエネルギーの効率的使用を推進し、エネルギーの無駄 遣いをなくすため、昭和54年に制定され運用されてきました。また、平成10年6月5日に、この法律は抜本改正され、平成11年4月1日から「改正省エネ法」が施行されています。「改正省エネ法」では、新たに第二種エネルギー管理指定工場が制定され、使用電力が年間600万kWh以上のオフィスやデパート、ホテル、学校などのあらゆる事業場でも、エネルギー管理員の選任やエネルギー使用状況の記録などが義務づけられ、全国で約9,000の工場、事業場が該当すると予想されています。 (注2)デマンド:定められた時限内の平均電力のことで、デマンド(kW)=時限内の使用電力量 (kWh)×60分/時限分で表されます。一般的に時限は30分であるため、時限内の使用電力量 の2倍がデマンド値になります。デマンド管理では、目標デマンド値以上に電力が消費されないよう、負荷調整を行い運用します。
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