2000年5月号 | |||||
「エムエスツデー」100号(8周年)記念のごあいさつ | |||||
(株)エム・システム技研 代表取締役社長 宮 道 繁 | |||||
『エムエスツデー』読者の皆様、こんにちは。
『エムエスツデー』は、今回100号を発行することができました。ひとえに、読者の皆様方のご声援の賜と深く感謝申しあげます。また、発行責任者として大きな喜びでございます。 エム・システム技研は、インタフェースの総合メーカーを目指して、28年前に産声を上げました。当時計装業界は高度成長期にあって、DCS計装システムが立ち上がり始めた頃でした。変換器とかインタフェース機器といった計装部品は、DCSの付属品的存在でした。これらのインタフェース機器を、DCSメーカーが専用機として作っている限り、木目細かく行き届いた計装を実現するための豊富な機種ラインアップは、難しいのではないだろうかと考えました。私は、その中にあって変換器の専業メーカーになることを思い立ち、エム・システム技研をスタートさせました。 当初は、生まれたばかりのエム・システム技研の変換器は、ユーザー各位 の認知が得られず苦戦することとなったのですが、やがて機種も整備されるに従ってご注文も増え、中でも、世の中が冷え込むと小形で安くて便利なM・UNIT変換器の需要が飛躍的に増え、10年で100倍の成長を実現することとなりました。 1件当たり平均2~3台という小口受注の積み上げで、エム・システム技研の経営が成り立っておりますので、例外のない「販売店経由セールス方式」で行くとした営業方針が、力を発揮したのではないかと考えています。 ここで問題は、マイクロプロセッサの発達で変換器も徐々に高度化し、マイコン内蔵のリニアライザやセルシン変換器などが実現するようになり、変換器の名称と入出力仕様だけでは、実体が分かりにくい商品が増えてきたと感じ始めました。通 信ネットワーク用機器の前身となる多重伝送装置なども商品に加わり、そのうえ、ネットワーク計装システム「MsysNetシリーズ計装部品」の開発を始めるに当たり、これらの新製品の内容をユーザーの皆様方に正確にお知らせする方法の難しさに直面 することになりました。 どんなに立派で便利な商品を開発しても、ユーザーのご理解が得られなければ売れるはずがありません。展示説明会を開いても、100人200人にさわりを知っていただくのがやっとです。販売店の皆様に理解していただくのも至難の業ともなると・・・。で、たどり着いたのが『エムエスツデー』の発行であったわけです。 想定される読者の皆様が、鞄の中に入れて持ち歩くのにもまったく気にならず、気楽に読んでいただけるためにも、20頁前後が最も現実的なボリュームではないかと考えました。また、DMでお届けするときには、郵送費がミニマムになるようにする必要もあって、現在の『エムエスツデー』の体裁が決まりました。 中味をできるだけ魅力的にしようと、業界の論客を捜し出して連載記事をお願いしたり、お客様にも執筆に加わっていただいて、説得力を増す努力もいたしました。電子技術の限りない発展は、計装の世界を急激に変えて行きました。 ご覧のとおり、今はもうパソコンとPLCが計装の主要機器になってきました。この激しい変遷の過程は、エム・システム技研にとって新製品を続々と発売する絶好のチャンスとなりました。今までの概念にない変換器や、通 信ネットワークインタフェース機器なども開発が進みました。 通信プロトコルについても、デファクトスタンダードの地位を得たものだけでも、10種類は数えるようになりました。これらの最新技術を取り入れた新製品群を次々と発売するに当たり、この『エムエスツデー』は大変貴重な情報媒体になってくれました。これからは、インターネットの通 信技術や携帯端末の発達が、計装の世界を一変させようとしています。 エム・システム技研は、逸速くこの流れに沿った便利な製品群を発売して参ります。読者の皆様方には、ぜひ計装関係の情報誌として『エムエスツデー』のご愛読をお続けくださるようお願いします。 次は、200号のご挨拶が書けますように頑張りたいと存じます。よろしくご声援のほど、お願い申しあげます。 ■
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