2000年7月号 | |||||||||||||
小規模EIC統合システム | |||||||||||||
㈱オーネスト 技術部長 増本 和人/技術部システム2Gr長 川口 春樹 | |||||||||||||
以下、本システムの構築に関する筆者らの所感を述べます。 ●SFDNはわかりやすい。 システム導入に先立ち、担当者がSFDNのマンツーマン特別講習(講師は本誌の「お客様訪問記」でおなじみの岡 五十さん)を受けたが、2日間の講習でマスターできたこと。これは、SFDNが完成度が高く、わかりやすくできていることを裏付けている。(岡さんの教え方が上手だったのかも・・・) ●SFDNは構築しやすい。 本システムをカスタマイズを含めて、実質1か月で作り上げてしまったこと。手順どおり製作していけば、相当高度な機能まで、容易に実現可能である。 ●すべての構成機器のインストラクションマニュアルが統一的に完備されている。 (株)オーネストのように、最適なメーカー製品を組み合わせてシステムを構築して行くエンジニアリングハウスにとっては、このような条件が命綱。エム・システム技研の機器は安心して採用できる。
しかし、次ぎに列挙する理由から、小規模プロセスに特化したコストパフォーマンスの良い、新しいEIC統合システムのアーキテクチャの構築が可能と判断し、その検討に着手しました。 ①SFDNのごとく、ロガー機能・操作監視機能に安定的に適用できるSCADA(制御/操作/監視ソフト)が安価に入手できるようになってきたこと。 ②プログラマブルコントローラ(PLC)の進歩。高速演算・PID制御機能の保有・各種インタフェース/通信機能の保有。 ③ テレメータリングシステムの進歩。 ④ パネルコンピュータ・タッチ式パネル表示器などの高性能化。 ⑤ 多重伝送ターミナルの進歩。 システム化・構成機器選択の基本方針としては、次の諸事項を前提としました。 ① システム機器メーカーの標準品を構成機器として採用すること(特注品は排除)。 ② 安価で高機能であること(マルチベンダーでもかまわない)。 ③ソフトウェアパッケージを準備すること。ただし、実現する機能は小規模プラントでの必要機能に限定する。 ④「マウスレス・タッチパネル方式」・「リモートメンテ機能」を標準とすること。 ⑤システム構築範囲(対応領域)がフレキシブルに組み合わせられること。 ⑥トータルエンジニアリングの標準的構築手法を確立できること。 そして、検討の結果得られたシステム機能構成が、モデルS(図2)とモデルM(図3)です。モデルSは、PLCをメインコンポーネントとし、パネルコンピュータ、グラフィックパネルなどから構成されています。またソフトパッケージとしてはロガー用(MASCOT-C・PACK)と計装用(MASCOT-I・PACK)が用意されています。モデルSは階層ブロック構成が要求されるプロセスに適しています。モデルMはエム・システム技研の演算器/制御機器を中核として構成され、ソフトパッケージとしてSFDNを採用して行きます。モデルMは規模の大きいプロセスまた遠隔監視制御が要求されるプロセスに適しています。このほかに「多変数マルチプログラマブルコントローラ」もシステムに標準装備され、高級アドバンスド制御が可能ですが、紙面の都合上、詳細説明は割愛します。
本記事についての照会先: 株式会社 オーネスト 技術部長 増本 和人 技術部システム2Gr長 川口 春樹 〒802-0077 福岡県北九州市小倉北区馬借 2-6-1 第8藤本ビル8F TEL/FAX:093-512-6360 E-Mail: kawag@beige.ocn.ne.jp *MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。 |
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