2000年12号

Application Note ーこんな使い方がありますー

 
比率変換器
 今回は比率変換器のアプリケーション例をご紹介します。
 比率変換器は一般にレシオ・バイアス設定器とも呼ばれます。入力(Xi)と出力(Xo)の関係は一次方程式Xo=KXi+Bで表され、この特性を示す直線の傾きがK(レシオ)にあたり、Y軸との交点における(すなわちXi=0における)Xoの値がB(バイアス)にあたります(図1)。このレシオとバイアスを変えることにより、図2に示すように様々な特性をもたすことができます。
 図3は、流量制御において、小流量から大流量まで制御する場合のアプリケーションシステムを示しています。一般に、開度が小さくなると制御弁の制御性能は低下します。大流量にあわせて選択された大型の制御弁で小流量を制御しようとしても、ある流量値以下では制御が困難になります。このようなとき、大流量制御用、小流量制御用として個別に制御弁を置き、調節計からの信号をそれぞれの制御弁に比率変換器を通して送り、図3に示す動作を行わせます。小流量の場合は小流量制御弁で制御し、大流量制御弁は全閉になっています。制御する流量が多くなり小流量制御弁が全開に近づくと、大流量制御弁が開いて流量の制御を行います。このようにして小流量から大流量までをスムーズに制御することができます。比率設定器は、このほかボイラの空燃比設定など様々な用途に使われる大変便利な変換器です。
 エム・システム技研には、レシオとバイアスをトリマで設定するタイプとサムロータリスイッチでデジタル式に設定するタイプの2種類の製品が用意されています。サムロータスイッチ形の比率変換器(形式:MRTD)の前面パネル図と仕様を図4、図5に示します。なおMRTDでは、図2に示すように出力が負勾配をとる形式も選定できます。    ■

 【(株)エム・システム技研 広報室】
 
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