2001年4月号

Application Note ーこんな使い方がありますー

 
コンピュータバックアップ(形式:CB)
 今回はエム・システム技研の製品「コンピュータバックアップ(形式:CB)」と、そのアプリケーションについてご紹介します。
 時代の移り変わりとともに世の中のデジタル化が進み、私たちの計測、制御の世界でもパソコン(以下PC)やPLCがその中心に位置するようになってきました。複雑な演算を高速で、いとも簡単にこなすマイクロチップは、今までできなかった複雑な制御を可能にしました。しかし、いかにデジタル化といえども、制御ループに含まれるバルブなど操作端を動作させるためには、デジタル信号を4~20mAなどのアナログ信号に変換し、伝送しなければなりません。また、制御ループに組み込まれた操作端としては、万一上位のPCやPLCがダウンし操作信号が急変しても、制御系に悪影響を及ぼさないよう工夫されていなければなりません(このような考え方をフェールセーフといいます)。
 このような要求から開発されたのが、コンピュータバックアップ(形式:CB)です。図1にその外観と機器仕様を、図2にその使用例を示します。CBには、上位のPCやPLCからUP/DOWNの2つの接点信号を入力します。上位のPCやPLCは、現在のCBの出力をアナログフィードバック信号として受け取り、目標値とCBからのフィードバック信号の差がゼロになるよう、UP/DOWNの接点出力を操作し、操作端が目標値と一致するよう制御を行います。このように、CBはアナログ処理が苦手なPCやPLCで、バルブなどの汎用の操作端を動作させる際、両者を結ぶインタフェースの役割を果たします。また、前述したフェールセーフの機能も内蔵しています。万一、上位のPCやPLCがダウンした場合、そのダウン信号を受け、CBは自動的に現場でのマニュアル操作に切り替わります。
 図2のソフトターミナル(形式:ST/STL、図3参照)が、現場側に設置されるマニュアル操作器です。ソフトターミナルは、前面のスイッチで自動/手動を切り替えることもできます。自動から手動に切り替えた場合、また上位のダウン信号で手動に切り替わった場合に、CBは今までの自動運転時の信号(上位のPCやPLCからの信号)と同じレベルの信号を出力し、その時点から手動運転が可能になります。そのため自動/手動切り替え時に操作端が急作動せず、速やかに手動運転に移行できます。この機能をバランスレスバンプレス機能といいます。
 なお、UP/DOWNの接点入力に対するDC4~20mA出力の変化時間は、前面のボリュームで5~30秒の範囲で可変できます。
 手軽に使えるようになったPCやPLCで簡単に制御ループを組んでみたいというときには、ぜひコンピュータバックアップCBの採用をご検討ください。      ■
 【(株)エム・システム技研 広報室】
 
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