2001年8月号

充実のPCレコーダ総合支援パッケージ
(形式:MSRPAC-2001)

(株)エム・システム技研 開発部
 
は じ め に
 エム・システム技研のPCレコーダ(R1Mシリーズ)は、おかげさまで、発売以来大変ご好評をいただいています。これにお応えすべく、エム・システム技研ではPCレコーダを支援するソフトウェアを次々と開発して充実させ、PCレコーダ総合支援パッケージ(形式:MSRPAC-2001)として販売しています。このPCレコーダ総合支援パッケージ(以下、MSRPACと略記)は、通常、PCレコーダをお買い上げいただくと製品に同梱されてお客様のお手元に届き、お客様は、このMSRPACの中から目的に合った支援ソフトウェアを選んでご使用いただけます。
 すでにPCレコーダをお使いただいているお客様から、今までに数多くのご意見、ご要望をいただいて参りましたが、それらへの対応の一端として、今回32チャンネルのデータをチャートレスに記録するソフトウェアMSR32のバージョンアップを実施しました。今回のバージョンアップでは、MSR32がもつ「レコーダ・記録機能」に加えて、「データ収録・ロガー機能」および「データ監視機能」を充実しました。
 それでは、新たに充実したMSRPACの機能について、以下にご紹介します。

1.MSRPACの内容
 MSRPACは、文字どおりPCレコーダを総合的に支援するソフトウェアパッケージです。お客様へは、PCレコーダをお買い上げいただだくか、MSRPAC-2001を単独でご購入いただくことによりご提供します。
 MSRPACは、1枚のCD-Rに、次に挙げるソフトウェアを収録してあります。
 ●高速PCレコーダソフトウェア(MSR16H)
 8チャンネルのアナログ入力を50ミリ秒周期でデータ収録し、あるいは、16チャンネルのアナログ入力を100ミリ秒周期でデータ収録します。 PCレコーダ(R1M-GH2)にてご使用ください。
 ●32チャンネルPCレコーダソフトウェア(MSR32)
 アナログ入力、デジタル入力合わせて32チャンネルのデータを0.5秒周期で収録することができます。
 今回のバージョンアップにより、32チャンネルの瞬時値を1画面にて表示するオーバービュー画面を追加しました。
 ●PCレコーダ帳票支援ソフトウェア(MSRDB)
 今回、新たにMSRPACに組込んだ帳票支援ソフトウェアです。簡単な設定画面を使ってデータの定義をするだけで、日報、月報、年報の集計データをExcel(Office)のセルに取り込むことができます。
 MSR32で収録したデータをデータベースにリンクし、帳票データとして指定されたExcelのシートに取り込みます。MSRDBの画面から設定することにより、MSR32で収録した入力データを使って、Excelシートのセルに日報、月報、年報の各集計データが取り込まれます。 集計されたデータにフォーマットを付け加え、帳票印刷すれば日報、月報、年報の帳票を容易に作成することができます。

2.MSR32のバージョンアップ
 MSR32については、記録・描画機能とデータ編集機能に加えて監視機能を充実させました。
 (1)オーバービュー表示
 32チャンネルのアナログ入力量(瞬時値)およびデジタル入力の状態が、同時に1画面に表示されます。
 図2はオーバービュー画面です。 アナログ入力値は瞬時値がバーグラフと物理量で表示され、デジタル入力値は現在の状態がLEDにて表示されます。
 アナログ入力値を表示するバーグラフについては、あらかじめペン設定画面から展開されるアラーム設定画面を使って区分した警報領域により、色の変化をつけることができます。図5をご参照ください。この画面によって、アナログ量が正常値にあるか異常値になっているかが一目で判断できます。図3(a)はアナログ量が正常値である場合、図3(b)はアナログ量が上限設定値をオーバーしている例です。入力値が上限設定値を超えている場合には、バーグラフの色が赤色になるよう設定しています。
 デジタル入力の現在の状態を表示するLEDについては、1個表示と2個表示の使い分けができます。
 単なる状態表示の場合は、LEDは1個で、オン状態とオフ状態とでLEDの色を変えて表示します。スイッチ(SW)を使って機器をオン、オフさせる場合は、オンSWとオフSWがあります。この2つのSWにそれぞれLEDを割り当て、オン側表示、オフ側表示を行うことができます。
 図4(a)は、LEDが1個の場合の表示例です。また図4(b)は、LEDが2個の場合の表示例です。
 LEDが1個の場合も2個の場合も、デジタル入力値の状態に対応して、LEDの表示色を変えることができます。LED1個の例をとると、入力値がオンのときに赤色、オフのときに緑色を設定しておけば、LEDの表示色によって、デジタル入力値の状態を一目で知ることができます。
 さらに、従来からMSR32がもつ「警報出力機能」と組み合わせて使用することにより、システムの監視機能が充実します。
 (2)フォルダの起算時間の設定
 MSR32の入力データは、1日1回作成されるフォルダ内にファイルが作成され、収録されます。従来は、この作成時刻が当日の0時0分0秒でした。今回の改良では、MSR32の使用者がこれを自由に設定できるようにしました。たとえば、午前8時から翌日の午前8時の直前まで、同一のフォルダに格納することができます。
 (3)代表ファイル名の設定
 MSR32のデータが収録されるファイルの名称については、従来は、収録された日をファイル名として使用していました。年月日のファイル名では、試運転や試験設備を変えてデータを収録したときに、試運転した環境と収録されたデータの関連がわからなくなることがありました。今回のバージョンアップ版では、データ収録するファイルの代表名を設定することができます。
 (4)自動収録の時刻指定
 収録したい時刻をあらかじめ設定しておくことにより、自動収録・自動停止を行います。自動収録・自動停止の時刻は、日をまたいで設定することができます。また、毎日同じ時刻にデータの収録を開始・停止することも可能です。決められた時間帯のデータを毎日収録する場合などにご利用ください(図7参照)。
 (5)自動収録の終了時間設定
 自動収録のもう一つの機能として、終了時間設定が行えます。
 これは、連続モードでデータ収録し、収録を自動停止するまでの時間を設定します。設定された時間が経過すると、MSR32はデータの収録を自動停止します。
 (6)ハードディスク空きエリア警告表示
 データを収録中、ハードディスクの空きエリアが100MBより少なくなったときに警告メッセージを表示し、操作者に知らせます。

お わ り に
 エム・システム技研では、すでにPCレコーダをお使いいただいているお客様にはより便利に、また新たにご利用を計画されるお客様には数多くの分野にてご活用いただけるよう、PCレコーダ総合支援パッケージを充実してきました。これからも、PCレコーダを様々な分野のお客様にご活用いただけるよう、お客様のご要望にかなう製品をご提供すべく努力して参ります。エム・システム技研が取り組む、ソフトウェアを含めた製品開発に引続きご期待ください。  ■
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