2001年10月号 | |||||||
Application Note ーこんな使い方がありますー | |||||||
P・UNITシリーズ | |||||||
今回は空気圧信号を扱ったユニークな変換器「P・UNIT」シリーズをご紹介します。 電子機器の発達に伴い、制御システム内の機器間信号はアナログからデジタルへ、集合配線からマルチドロップ配線へと形態を変え、大容量、高速、高精度、低コストを追求し、ますます便利になってきました。しかし、計装システムの現場を見ると、20~100kPaの空気圧信号で動作する空気式計器がいまだに健在であることに気がつきます。引火性の強い材料を取り扱う化学プラントや製薬プラントなどでは、電気エネルギーを使わない空気圧信号が必要であるからと考えられます。空気圧信号の変換器といえば、4~20mAを20~100kPaに、またはその逆の変換を行う電空変換器や空電変換器が連想されますが、「P・UNIT」シリーズはそれらとはひと味違った変換器です。 図1に、熱電対入力を受けて空気圧信号を出力するカップル空気圧変換器(形式:PTS)のブロック図を示します。図を見てわかるように、熱電対入力に対応して、4~20mA(または1~5V)の電気信号と20~100kPaの空気圧信号を出力します。4~20mAの電気信号はコンピュータへ、20~100kPaの空気圧信号は従来の空気式計器の制御系へと、1台で二役をこなす便利な変換器です。 図2に示したのは、空気圧信号を取り込んで、4~20mAの電気信号と積算用パルス信号を出力する空気圧入力パルス変換器(形式:PAP)の使用例です。オリフィスを使った空気圧式差圧伝送器で流体の流量を計測している場合、その空気圧信号をPAPに入力すると、瞬時流量が4~20mAだけでなく、積算用パルス信号としても出力されます。現場に積算カウンタを設置するときなどに最適です。 そのほか表1に示すように、測温抵抗体入力やポテンショメータ入力、また警報接点出力など、それぞれに特徴をもつ様々な変換器を用意しています。空気圧式計器を含むループのコンピュータへの結合や更新をお考えの際は、ぜひ「P・UNIT」シリーズをご検討ください。 なお、ここでご紹介した「P・UNIT」シリーズは防爆構造をとっていませんから、爆発性雰囲気のある危険場所では使用できません。■
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