2003年3月号 | |||||||||||||||
FAXロガー(形式: TL2F) | |||||||||||||||
(株)エム・システム技研 開発部 | |||||||||||||||
TL2Fは、図1に示すような72mm幅のM・UNIT標準筐体にコンパクトに収納された現場端末で、公衆回線モデムを内蔵しています。このTL2Fを各現場に設置し、公衆回線に接続することによって、中央管理室側のFAX電話機に、それぞれの運転ログ・日報・月報などの帳票や、異常通報を印字させることができます。また、異常通報は、管理者のiモード携帯電話機に対して、電子メールの形でも行えます。 FAX電話機や携帯電話機は、お手持ちのものがそのままご使用になれます。たとえ新規購入する場合でも、パソコンに比べて大幅に少ない設備投資で済みます。 コンピュータシステムを構築する場合、一般に必要になる画面や帳票などアプリケーションソフトの開発およびシステム調整などの手間・リードタイム・初期投資などが一切不要です。 このことはまた、遠隔監視・管理システムの立上げ時間の大幅な短縮にもつながります。 また、日常の設備運用管理者にはパソコン取り扱いのための技術は求められず、設備に関する知識さえあればよいことになります。 TL2Fを用いた応用例として、図2にマンホールポンプ群集中監視システムの概念を示します。
TL2FがFAX機に出力した日報の例を図6に示します。 出力する帳票としては、このほかに月報や、管理者がFAX機の電話ハンドセットからTL2に電話をかけてダイヤルキーで指定することによって得られる運転ログ(現時点までの異常発生/正常復帰、機器の起動/停止の履歴一覧)、前日、前々日、前々々日の日報、前月の月報などがあります。
図7に、図6に示す日報を得るためのビルダー設定画面を示します。両者を比較して見ると、ビルダー画面は実際の帳票の様式どおりに作られているため、設定作業が帳票の実イメージの上で進められることがわかります。 日報ビルダーの設定要領を以下に説明します。図6と対比しながらお読みください。 検印欄:4つの欄に任意の見出しを設定することができます。 帳票タイトル欄:この帳票の名前を任意に設定することができます。 配置:帳票はA4判縦配置で、幅方向を9列に分割して使います。最左列は各行の見出し欄です。残る8列にデータを割り付けます。各列には見出しを設定できます。隣接する列を結合して、グループ見出しを設定することもできます。 列データ設定:割付けるPV/LVのチャンネル番号を設定します。さらにそのチャンネルのデータ項目として、PVの場合は「正時値」、「平均値」、「最大値」、「最小値」、「積算値」から、LVの場合は「パルス列実量積算値」、「パルス幅実量積算値」、「パルス幅時間積算値」から選択します。 1日合計欄:各列ごとに、「日合計値」、「日平均値」、「日最大値」、「日最小値」から必要な項目を指定します。複数指定できます。 月報もまったく同様の設定手順で設定します。
また、帳票用の蓄積データは携帯電話で多用されているフラッシュメモリに書き込まれるため、停電対策は万全です。さらに、耐ノイズ性設計については、十分な吟味を行い、各種試験で確認しています。
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