2004年2月号

薄形変換器「M3S・UNITシリーズ」

(株)エム・システム技研 開発部
 
は じ め に
 エム・システム技研は、ご好評をいただいております「M3・UNITシリーズ」よりもさらに薄形の変換器、「M3S・UNITシリーズ」を開発しています。なお、横幅が薄くなったといっても、「M3・UNITシリーズ」変換器の斬新なデザインは、そのまま受け継いでいます。
 今回、「M3S・UNITシリーズ」の第1弾として、直流入力変換器(形式:M3SVS、価格25,000円)を発売しました。
 本稿では、薄形変換器「M3S・UNITシリーズ」の特長、仕様、今後の展開などについてご紹介します。

1.形 状
 図1にM3SVSの外観と寸法を示します。横幅が12mmと、スリムでスタイリッシュなケースに収納されており、ケース正面の上下部斜面には、2ピン端子が2段に2つずつ、全部で8ピンあり、かつ、各端子の高さには段差をもたせて、現場での配線作業がスムーズに行えるよう設計されています。
 DINレール取り付けであり、ワンタッチで取り付け、取り外しができます。
 変換器の横幅が12mmと薄いため、スペース効率の向上が図れます。分電盤のわずかな隙間に設置したいような場合にとくに有効です。
 また、ゼロ点調整およびスパン調整機構を前面に配置しているため、操作が容易です(図2)。

2.仕 様
 表1に、M3SVSの入力、出力、供給電源の仕様を示します。
 新製品や、使用未経験の製品を新規に採用される際は、ご心配や抵抗感があるものです。まして、変換器は工場の自動運転に直接関係する機器であり、「スペックが合わなくて、新設ラインが動かなかったらどうしよう」などと考え出すと、採用者には勇気と決断が必要になります。しかしご安心ください。M3SVSでは、表1に示すような多種類の入力信号と出力信号に対応できます。
 さらに供給電源としては、DC24Vとワールド電源に対応しており、また、交直共用電源用も用意しました。交直共用電源の場合、DC24~120VとAC100~240Vの電源に対応するため、日本国内はもとより、海外においても供給電源の電圧仕様にご心配はありません。
 さらに、ワールド電源対応でありながらも、省電力設計により使用可能温度範囲を-10~+55℃と広くしています。
 入力-出力-電源間の絶縁耐圧は、AC2000Vまで確保しています。
 応答時間は、標準形で0.5s以下、高速応答形の場合約25msであり、多様なニーズに対応可能です。
 以上の説明でお分かりのように、M3SVSは超薄形でありながら、変換器としての基本的性能は十分に保持しています。

3.海外規格への対応
 変換器を海外、とくにヨーロッパで稼働させる設備に、CEマーキングに適合していない変換器を組み込んで使用すると、当該地域の法律によって罰せられることがあります。
 なお、CEマーキングは、電磁波障害と安全性に対する厳しい欧州の規格への適合を示します。
 今回ここにご紹介した製品は、CE電磁適合指令(89/336/EEC)に適合し、UL3111-1(一般安全規格)に準拠していますので、どうぞご安心ください。

お わ り に
 薄形変換器「M3S・UNITシリーズ」は、分電盤の合理化と省スペース化、省力化に役立つことを主要な目的として開発を進めています。
 直流入力変換器(形式:M3SVS)に続き、以下の3機種を近日中に発売する予定です。
 ●測温抵抗体変換器(形式:M3SRS)
 ●ポテンショメータ変換器(形式:M3SMS)
 ●カップル変換器(形式:M3STS)
 これら3機種の入力仕様を表2に示します。
 なお、出力と供給電源、その他絶縁耐圧、応答時間など、入力信号以外の仕様は、今回ご紹介したM3SVSと共通になっています。
 変換器に関する品揃えを含め、エム・システム技研製品に対するお客様のご意見をお聞かせいただき、それを今後反映させて行きたいと考えています。
 ご希望、ご意見などをエム・システム技研ホットラインまで、ぜひお寄せくださるようお願いします。■
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