2004年5月号
遠隔監視のアプリケーション No.1

Webロガーのアプリケーション
- 工場排水の遠隔管理 -

 エム・システム技研の新製品フィールドロガーシリーズを構成する「FAXロガー(形式:TL2F)」、「Webロガー(形式:TL2W/TL2W2)」、および「DoPaロガー(形式:TL2R2)」は、多くの特長を備えた画期的な製品として遠隔監視を中心とする様々なアプリケーションに適用できます。これらの製品の概要については、これまでの本誌記事やホームページでご紹介していますが注)、本誌面ではこれから何回かに分けて、これら製品のアプリケーション例についてご紹介していきます。

工場排水の遠隔管理

 (1)アプリケーションの目的
 第五次水質総量規制に代表されるように、環境問題に対する国民の意識はますます高まっています。そして製造工場を持つ各企業は、工場排水の水質管理に対しても細心の注意を払いながら環境問題に取り組んでいます。
 本例は、工場排水用水質分析計とWebロガーを組み合わせ、水質の遠隔管理を行うことを目的にしています。
 (2)システム構成
 本例のシステム構成を図1に示します。排水口付近に設置された水質分析計により、工場排水について各種の水質要素が測定されます。測定値はアナログ信号として分析計から出力され、Webロガー(形式:TL2W)に取り込まれます。TL2Wは工場内に張り巡らされたネットワーク(Ethernetベースの構内LAN)に接続されています。構内LANにはパソコンやメールサーバなどが接続され、TL2Wの情報を利用することができます。
 (3)機能とメリット
 本例では、TL2Wがもつ次の機能を利用します。
 1) トレンドデータ記録:分析計によるリアルタイムの測定データを、1分周期でヒストリカル記録します(最大過去7日分のデータを保存)。
 2)事象検出:測定データに上下限異常が発生した場合や分析計の故障などの事象を記録します(最大過去8000件を保存)。
 3)帳票編集機能:測定データを日報、月報として編集します。
 4)Web画面表示機能:上記 1)~ 3)の情報ならびにユーザーが作成した任意の画面をWeb画面として表示します。
 5)異常通報機能:上記 ②で異常を検出した場合、Eメールをメールサーバに送信、あるいはFTP(File Transfer Protocol)でパソコンに自動送信します。
 一方、LAN上に接続されたパソコンからは、上記 4)の画面をブラウザ(インターネットエクスプローラ)で表示することにより、最新の水質情報ならびに過去の水質情報を必要なときにいつでも確認することができます。また、異常データが検出された場合には、Eメールの通報やパソコンの警報により、ただちに対応処置がとれます。
 以上のように、TL2W、工場内のネットワーク(構内LAN)、パソコンの機能を最大限に利用することによって、本例では最少の予算で最新の遠隔管理システムを実現しています。■


注)本誌2002年11月号「フィールドロガー 「TL2シリーズ」(1)」、同年12月号「フィールドロガー「TL2シリーズ」(2)」、2003年3月号「FAXロガー(形式:TL2F)」、同年5月号「Webテレメータ(形式:TL2W)」など。
なお、これらはエム・システム技研ホームページ https://www.m-system.co.jp/ でもご覧いただけます。

フィールドロガーはエム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研 企画室】
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