2004年9月号 | ||||||||
遠隔監視のアプリケーション No.3
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前回(本誌2004年7月号)に引き続き、マンホールポンプの遠隔監視について取り上げます。今回は、対応機種としてWebロガー(形式:TL2W2およびTL2W)を適用した例をご紹介します。なお、アプリケーションの目的やI/O点数は、前回の例(FAXロガー:TL2F-S)と同等ですので、上記前回の対応記事をご参照願います。
TL2W2の機能は、前回ご紹介したFAXロガーの機能を包含し、これにパソコンのWebブラウザを利用するWeb画面表示機能およびFTP注1)によるファイル転送機能を加えています。ここでは、これら(Web画面表示、FTP)の機能を中心としてご紹介します注2)。 1)各種標準Web画面 a)現在値表示: アナログデータやステータスデータの現在値をデジタル値やバーグラフで表示します。データは10秒毎に自動更新されます。 b)トレンド表示、トレンド数値表示: アナログデータの過去から現在に至る値をトレンドグラフの形で表示します。また「トレンド数値表示」では、同じデータをタイムスタンプ付きのデジタル値で表示します。 c)事象ログ表示: Webロガーに蓄積された、運転ログや異常ログの内容を時系列に一覧表示します。 d)帳票画面表示: Webロガー内で作成した日報、月報を印刷イメージで表示します。 2)ユーザー仕様Web画面: 1)で紹介した標準画面に加え、ユーザーが任意に設計・製作できるユーザー仕様Web画面を表示することができます。 図2は、マンホールポンプのアプリケーションを想定したユーザー仕様Web画面の例です。マンホール内の水位や汚水ポンプの運転状態などの現場データをグラフィカルに分かりやすく表示しています。また、本画面を介して、ポンプの起動、停止などの手動操作が可能です。 3)ファイル転送機能: 上記の各種画面表示に使用されるデータは、CSVファイルとしてパソコンへ転送できます。 (2)TL2Wの機能 TL2Wは、(1) 1)~3)で説明したTL2W2の機能と同等の機能をもっています。なお、デジタル回線を使用するため高速応答が期待できます。ただし、音声通報、FAX通報などアナログ回線特有の機能には対応していません。 今回ご紹介したアプリケーション例では、管理用のパソコンとWebロガーを組み合わせたWeb画面表示機能が特徴になっています。この機能は、すべてWebロガー側に装備されたソフトウェア(Webコンテンツ)によって実現されます。そしてパソコン側には、標準装備されたWebブラウザ(インターネットエクスプローラ)さえあれば簡単にこの機能を利用することができます。したがって、システム構築が極めて容易であり、エンジニアリング費も大幅に削減することが可能です。■ 注1)File Transfer Protocol 注2)ご紹介する各種Web画面は、エム・システム技研の Webロガー(形式:TL2W)デモサイトhttp://219.162.80.190/index.htmlでも公開しています。 ぜひご覧ください(ユーザー名:guest パスワード:guest でご覧いただけます)。 【(株)エム・システム技研 企画室】
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