1999年8月号

ホットライン日記

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Q 熱電対変換器に補償導線を接続し、温度を計測しています。この補償導線の極性を逆にしたときにどのような現象が起きるのか、また、その理由を教えてください。

A 図1において、T1=100℃、T2=30℃、T3=20℃とします。補償導線を正しい極性で接続してあれば、変換器の出力は当然100℃に相当する値になります。しかし補償導線の極性が逆になっていれば、出力は約80℃に相当する値になります(もしT2が10℃の場合は、約120℃に相当する出力値になります)。
 その理由は、変換器に入力される起電力は本来、ei=e1-2+e2-3 ですが、補償導線の極性が逆の場合は、ei=e1-2-e2-3になるからです。補償導線に発生する起電力をプラスすべきところをマイナスするため、T2とT3の温度差の約2倍の誤差を発生します。誤差の極性は、T2>T3のときはマイナス、T2<T3のときはプラスになり、その値は、差の大きさと熱電対の種類によって異なります。熱電対と補償導線を使って温度を測定しているときは、実際の温度と変換器からの出力値が違うというトラブルの場合、補償導線の極性の間違いが原因の一つとして考えられますから、念のため調べてみてください。


Q 流量計からのパルス信号をアナログ信号に変換する必要があり、エム・システム技研のスローパルス変換器(形式:SP)の仕様をMSS仕様書集で見ています。機器仕様の欄にドロップアウトという言葉がありますが、どのような意味でしょうか。

A パルスアナログ変換器は、流量計からのパルス(積算値)信号をアナログ信号に変換し、瞬時値として扱うために多数使われています。流量計の測定原理によっては、ゼロ点近辺において測定精度が良くないものや安定性に難があるものがあります。また、ゼロ点近辺では、パルス周期が長いため、信号変換時に出力の安定時間が長くなります。このような事情から、流量がある点以下のとき出力を強制的にゼロに落とす(ドロップアウト、アンダーカット、ローカットなどと称する)手法をとる場合が多いのです。
 エム・システム技研のスローパルス変換器(形式:SP)は、レンジの2~5%以下の入力のときドロップアウトする機能を標準装備としていますが、この機能が不要もしくはシステムに悪影響を及ぼす場合を考えて、ドロップアウトなしでも製作をしますから、ご注文のときにご指示ください。また、マイコンタイプのパルスアナログ変換器(形式:JPA、JPADS)では、ドロップアウトを0~100%の間で設定できます。ただし、出荷時には0%に設定しています。



Q 流量の比率制御を考えていますが、同じ装置で各種の流量比率を頻繁に変える必要があります。そこで、テスタやドライバーなどを使わず、簡単に比率を変更できる変換器を探しています。このような目的に合った変換器があるでしょうか。

A エム・システム技研には、比率を変える変換器は各種ありますが、お問合せの内容から見ると数字設定タイプの比率変換器(形式:FRTD)が最適です。この変換器は出力バイアス形であり、レシオ、バイアス設定は3桁のペンプッシュタイプのサムロータリスイッチで行います。変更したいときは、サムロータリスイッチの値を変えるだけで直ちに処置できます。レシオは0.1~3.99倍、バイアスは-99~ +99%の範囲で自由に設定できます(図2参照)。

 
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