1999年10月号
計装豆知識

温度、流量、圧力、レベル測定
とPID制御(2)

 
流 量 制 御
操作信号に対する応答は速いですが、操作端がもつ駆動機構や大きさの影響を受けて時定数が占める割合は異なります。また、液体と圧縮性の気体では性質が異なるため注意が必要です。
 特   徴…プロセスの応答は速い。
検出端:差圧式(オリフィス)流量計の場合は、測定信号を開平演算します(図1参照)。また一般に、入力の1%(出力では10%)を切捨てます(ドロップアウト、図2参照)。
 選択モード…調節計動作:P I

1.液体の場合
 ポンプや操作端による脈流や乱流、また偏流などによる振動が検出端を通して雑音(ノイズ)として測定信号中に混入することが多く、微分(D)動作はこの雑音を増幅するため、制御にとって有害です。

2.気体の場合
 コンプレッサ、ブロワ、操作端などによる振動が検出端を通して雑音として測定信号中に混入することが多く、液体の場合と同様、微分(D)動作はこの雑音を増幅するため、制御にとって有害です。また、同一制御対象プロセス(配管)に圧力制御が入ることが多いため、2つの制御系の間の干渉に対する注意が必要です(図3参照)。
 気体の容積は温度と圧力の影響を直接受けるため、一般に温度・圧力補正演算を行います(図4参照)。
 ●差圧式流量計の温度・圧力補正(理想気体用)

X0={( K2×X2+A2)×X1/(K3×X3+A3)}1/2

 X0:補正後流量 X1:補正前流量
 X2:圧力信号 X3:温度信号
 K2:圧力補正係数 A2:圧力補正バイアス
 K3:温度補正係数
 A3:温度最小目盛りに対応する補正バイアス
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