1998年11月号 | |||||
パソコンロガーはこんなに簡単(2) | |||||
(株)エム・システム技研 営業技術部 | |||||
前回は、MsysNetパソコンロガーシステムのハードウェア構成について紹介しました。 2回目の今回は、Busの通信機能について、データの伝送方法およびオペレータズユニット(パソコン)側でのデータの取得方法についてご紹介します。 2.データの伝送方法 MsysNetシステムは、マルチループ制御やリモートI/O接続を行う際に重要な役割を果たす「機器間伝送端子機能」を持っています。これは、分散化されたハードウェアの間で、L-BusやNestBusなどの通信ネットワークを使用し、データ伝送を行うための機能です。 (1)機器間伝送端子の概要 機器間伝送端子は、下記の機器間でアナログ信号や接点信号の入出力を行うためのソフトウェア計器ブロックです。 ●DCSカード ●各種リモートI/O ●PLCインタフェース ●テレメータインタ フェース など 図1に示すように、機器からBus上にデータを送信する場合は送信用端子ブロックを使用し、Busからデータを受取る場合は受信用端子ブロックを使用します。 機器間伝送端子は、下記の4種類があり、1つの機器に同時に16個分まで登録して使用できます。 ●Di受信端子(接点入力 32点) ●Do送信端子(接点出力 32点) ●Ai受信端子(アナログ入力2点) ●Ao送信端子(アナログ出力2点) 伝送端子は16個分すべてを接点入出力用に割付ければ最大512点使用でき、すべてをアナログ入出力用に割付ければ最大32点使用できます。 (2)機器間伝送端子での伝送方法 前項2.(1)で述べたように、機器間伝送端子ブロックは、各機器内に登録して使用します。 ブロックを登録する場所はグループ番号で示され、機器間伝送端子ブロックはグループ11~26に登録できます。図2は、リモートI/Oのブロック図です。グループ01に登録されているフィールド端子ブロックでは、入出力端子に接続されている信号を取り扱います。ここでは、入力端子に接続されている発信器からのアナログ信号が端子番号21番、22番から出力され、グループ11のAo送信端子へ渡され、Bus上に送信されます。 また、グループ12のAi受信端子で受信したBusからのアナログ信号は、端子番号21番、22番から出力されていて、グループ01のフィールド端子を経由し、出力端子から出力されます。グループ12のAi受信端子では、送信元のロケーション(ステーション番号、カード番号、グループ番号)を指定することによってデータを取得します。受信側で送信元を指定することにより、複数のカードで同一のデータを取り扱うことができます。 3.パソコンでのデータ取得 フィールドのデータは機器間伝送端子機能により、すべてBus上に流れます。MsysNetシステムには専用の監視・操作用ソフトウェア(形式:SFDN)が用意されていて、以下の手順でBus上のデータを取得します。 (1)SFDNのインストール WindowsNT4.0が搭載されているパソコンにSFDNをインストールします。オペレータズユニット(形式:OPU)をご使用いただく場合は、プリインストールされていますので、この作業は不要です。 (2)SFDNビルダーソフトによるTAG登録 拡張TAG定義画面を使ってTAG名と送信元のロケーションを指定します(図3参照)。登録したTAGは、SFDNのグラフィックモニタ画面やトレンド画面などに割付けて表示させます。 (3)レポート用TAGの登録 登録したTAGを、さらにレポート用TAGとして登録します(図4参照)。 このように、SFDNでは複雑な設定作業を必要とせず、フィールド側のロケーションを指定するだけでデータを取得できます。 ■ *MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。 |
| ||||
|