1998年12月号 | ||||||||
パソコンロガーはこんなに簡単(3) | ||||||||
(株)エム・システム技研 営業技術部 | ||||||||
MsysNetパソコンロガーシステムについて、2回にわたり、ハードウェアの構成およびパソコンでのデータ取得方法について紹介してきました。 最終回の今回は、監視・操作用ソフトウェア(形式:SFDN)を用いたレポートの作成方法についてご紹介します。 4.SFDNのレポート作成機能 SFDNには、レポート作成用ソフトウェアが標準装備されています。その起動時初期画面を図1に示します。このソフトウェアは完全にパッケージ化されていて、対話形式によるごく簡単な設定だけでレポート(日報、月報、年報)作成機能を実現できます。 以下に、実際のレポート作成機能のシステム構築手順をご紹介します。 (1)初期設定 運用開始後は変更することができないタイトル、パスワード、集計時刻等の項目を前もって設定します(図2参照)。 (2)見出し項目の登録 レポートの見出し項目となる 大・中・小の項目と単位を登録します(図3参照)。 (3)マスター登録 ロギングに必要な各タグの詳細情報を設定します。図4に示すマスター情報画面を用い、タグ名を指定することで監視・操作ソフト側からタグコメント、レンジ上限設定値、レンジ下限設定値などが簡単に記入できます。この画面でレポート作成に必要な見出し項目の設定やデータの収集種別、集計項目の設定を行います。 (4)ページレイアウトの設定 図5に示すページレイアウト画面を用い、日報、月報、年報のタイトルやレイアウトの設定を行います。 (5)保守設定 最後に、データの保存年数やバックアップの要否、定時刻印字の要否、データ収集の実行・停止など保守に関する設定を、図6に示す保守画面を用いて行います。 以上で、レポート作成機能のシステム構築は完了します。 5.照会と印刷 SFDNで収集したデータは、日報、月報、年報として定時刻印字される以外に、照会画面を用いて確認し、その画面上からの指令によって印字させることも可能です。レポート画面の表示例を図7に示します。また、データの修正が必要になった場合は、照会画面上から直接データを入力することも可能です。収集データは、CSVファイル形式注)でハードディスクに保存することができます。したがって、収集したデータを表計算ソフトでグラフ化するなど有効に利用することができます。 すなわち、SFDNでは、これまでのレポート作成ソフトのようなマクロ言語によるプログラミングが不要であるため、これらのデバッグ作業も必要なく、極めて簡単に短期間でシステムを構築できます。また、システム変更により改造が生じた場合でも即座に対応できます。たとえば、タグを新しく追加する場合は、マスター情報の登録とページレイアウトに項目を追加する作業だけで処置できます。 お わ り に 以上、ご紹介したとおり、監視・操作用ソフトSFDNのレポート機能のシステム構築手順は、表示される画面に従って、順番に設定していくだけであり、極めて簡単です。これについては、従来レポート機能のシステム構築に頭を悩ませておられたお客様から、高い評価をいただいております。 SFDNにおいては、システム構築時だけでなく、操業時においても現場のオペレータが簡単に、また快適に操作できるよう、監視・操作画面がシンプル化されています。高度で多彩な機能を持つシステムでも使いこなさなければ無用の長物です。本質的に何が必要かを検討のうえ、必要なものを盛り込んでパッケージ化したソフトウェアがSFDNです。ハードウェアおよびソフトウェアの計装部品化を基本コンセプトとし、お客様の手で簡単にシステム構築ができる点がMsysNetシステムの最大の特徴です。MsysNetロガーシステムはパソコンロガーとして最良のシステムです。 ■ *MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。 注)CSVファイル形式:カンマ区切りファイル形式。アスキーコードで記述された値および文字列のデータが、カンマ(,)と改行記号(CR/LF)で区切られて表現されたファイル形式。汎用の表計算ソフトや、データベースソフトから直接読みとることができる。 |
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