1999年1月号
ISA EXPO 98レポート 2
アメリカ合衆国 テキサス州 ヒューストン

ISA EXPO 98視察を終えて

(株)エム・システム技研 営業統括部長
 去る10月19日から22日にかけて、INTERKAMA(3年に一度ドイツ・デュセルドルフにて開催)と並ぶ、世界的な計装ショーである「ISA EXPO 98(旧称ISAショー)」がヒューストンのアストロホール/アリーナにて開催されました。ISA EXPOは前回まで毎年開催されておりましたが、今回から隔年の開催となりました。2年ぶりということなのか、米国の好景気なのか、不況のまっただ中にある日本と違い、大変活況な展示会でした。
 出展社数は約850社で、(社)日本電気計測器工業会が東京ビッグサイトで行っている、INTERMACの出展社数が約150社であることを考えると、その規模の大きさを想像いただけると思います。
 日本からも、東芝をはじめ横河電機や山武など、大手メーカーが出展していました。エム・システム技研も、十数年前から毎回出展しています。
 会場を一回りして思ったことは、ネットワーク、パソコン全盛ということです。ISAフィールドバスファウンデーション、HARTファウンデーション、Profibus、インターバスなど、各種フィールドバスの推進団体が独自にブースを開き、メーカー各社が対応製品を出展していました。米国においては、ISAフィールドバス、HARTプロトコルが当たり前という時代になっているようです。
 パソコン関係では、InTouchのWonderware、FIXDMACSのIntellution、また、OLEリンクで工業界への進出を画策するマイクロソフトなど、パソコンをHMI(ヒューマン マシン インタフェース)とするSCADAソフトを、大きなスクリーンに展開し説明していました。数年前まで一世を風靡していたDCSは、まったく姿を消してしまっていたのが印象的でした。
 昨今の日本経済は、急速にグローバル化が進んでいます。私たちの業界も、これからはグローバル化の波が否応なく押し寄せてくることでしょう。今後の計装業界の方向を見定めるためにも、収穫の多い視察となりました。
 最後に、エム・システム技研企画のISA視察研修ツアーに参加された皆様へ、この場を借りて御礼申しあげます。
 来年はINTERKAMA視察研修ツアーを企画する予定です。今回同様、多数の方々のご参加をお待ち申しあげます。


ISA EXPO 98視察研修ツアーに参加して
  英 和 株式会社  東 靖士

 ISA EXPO 98に参加し、まずその規模の大きさと満ち溢れた活気に圧倒されましたが、準備していただいた案内資料を片手に、一通りは会場内を視察することができました。
 今回とくに目を奪われたのは、フィッシャーローズマウント社のブースでした。HARTプロトコルの公開に代表されるオープン化はその展示内容からも理解できましたが、ブースに集まる人の多さからもその注目度の高さを再認識しました。また、最近では一般的になったソフトウェア会社のブースをはじめ、製品のPRばかりではなく、その独自性から会社そのものをPRしていて、企業買収交渉が水面下で公然と行われているとの説明を受け、M&Aをマイナスイメージに持つ一人として、ある種違った驚きも感じました。
 最後になりましたが、我々の無理な注文にも常に笑顔で対応いただいたエム・システム技研のスタッフの皆様に厚くお礼申しあげます。


ISA EXPO 98視察研修ツアーに参加して
  轟 産 業 株式会社  田中 健男

 「はるばる来たぜアメリカー」まるで歌の文句のようですが、その遠かったこと、飛行機で約10時間の旅は時差との戦いで、かなりきついものがありました。
 まあ、能書きはさておいて、今回のISA EXPO 98は850社出展とのことで、前回の700社を大幅に上回る規模であり、会場のアストロホールならびにアストロアリーナには、所狭しとブースがひしめいておりました。アメリカの国民性というか、企業間のM&Aが日常茶飯事のように行われている中、我がエム・システム技研殿がアメリカで活躍されている勇姿を目の当たりにし、日本人としては、うれしい限りです。
 残念なのは自分の語学力の無さと、850社ものブースを深く探索するにはあまりにも時間が足りなかったことでしょうか。


ISA EXPO 98視察研修ツアーに参加して
  轟 産 業 株式会社  桑原 一三

 初めての海外研修とあって、何度か経験した観光ツアーとは違った趣でフライトしました。
 ISA EXPO 98がどのような雰囲気の展示会なのか何も情報を得ず、国内の計測展との違いがあるのか分からないままの出発でした。
 米国ヒューストン市にあるアストロドーム前アストロアリーナ、アストロホールの2会場に今までの最高出展数850社と、会場の広さに圧倒されました。世界の計測制御技術がどのように変わってきているのか興味を持ちながら見学を開始し、まずは総合的メーカー(フィッシャーローズマウント、シーメンス、ABB、ハネウエル社)などを見てまわりました。全体的には、DCSからPC制御システムが脚光を増してきている印象を受けました。IntellutionのFIX、WonderwareのInTouchなど、PCソフトメーカーが増え、またそれらをシステムインテグレートするメーカーも数多くブースを出していました。大型化から分散化への流れを受けて、「我々が販売をしていくためには、商品の見極めと勉強をしていかなければならないな」と強く感じました。
 最後に、今回のISA EXPO 98視察研修ツアーでは、ヒューストン、カンクン、マイアミと多忙な1週間ではありましたが、高野団長、西原副団長をはじめ、エム・システム技研のスタッフの皆様のおかげで安心して楽しい旅行ができたこと、厚く御礼申しあげます。


ISA EXPO 98視察研修ツアーに参加して
 株式会社 日本電化工業所 越智 博

 日本経済が低迷している中、活気溢れるアメリカ経済に直に触れてみたいと思い、今回の研修ツアーを楽しみにしておりました。
 期待とは裏腹に、ヒューストンの町は静まりかえり、人影もまばらで、環境汚染から人々を守る未来都市に来たのかと錯覚するほどでしたが、会場に入ると一変し、出展社数850と個々のブースの広さには、さすがISA EXPO 98であると納得しました。(株)日本電化工業所が今取組んでいるオープンネット、省配線システムの関係もあり、Fieldbusを見学のポイントに置きましたが、やはり世界の流れはここにあると痛感しました。
 計測制御業界の買収、合併が増えてきたとの説明がありましたが、今後、Honeywellと提携を解消した(株)山武の日本市場における動向に注目していきたいと思います。
 ISA、NASAと最先端技術にも触れさせていただきましたが、実は後半のメキシコ、マヤ古代文明の見学も大いに楽しみにしておりました。マヤ文明では、天文学、数学の発達がすばらしく、1年を365.2420日(現在365.2422日)と計算されていたことを知り、改めて驚きました。
 8日間のツアーを終え、私の中に、磨けば今後仕事上の自信につながる原石が入ったと思います。
 最後に、ISA、NASA、マヤとすばらしいツアーに参加させていただき、エム・システム技研のスタッフの皆様には心より感謝いたします。


ISA EXPO 98視察研修ツアーに参加して
  株式会社 ハイテム  井上 雄一

 2年前から期待していた世界的なISA EXPO 98視察研修ツアーに参加でき、大いに勉強させていただきました。
 全体的な印象としては、即導入したいと思われる設備、機器などはこれといってなかったというのが正直な感想です。
 その中でとくに思ったことは2点あります。まず1点目ですが、出展製品の中で数多く見られたのが流量計でした。流量計の中でも電磁流量計が多く、思っていたよりも低価格であることに驚きました。
 2点目は、出展の中にパソコンによる制御・監視ソフトのブースが数箇所あったのですが、安全性や納期面などの問題点の動向をもう少し見たうえで、導入するかどうかを考えていきたいと思います。個人的には、コスト面の問題が解消されれば、まだまだ伸びていくと期待しています。
 現在、仕事でタッチパネルを扱っている手前、シーケンサ、タッチパネルの両方に注目して捜して回ったのですが、双方ともに数えるほどしか展示ブースがなかったので残念でした。
 今後期待するところは、シーケンサとタッチパネルの展示ブース増加およびパソコンの信頼性と能力がアップされればと思います。
 このようにすばらしい研修ツアーに参加できたことの成果を、これからの仕事にも活用していきたいと思います。また、エム・システム技研のスタッフの方々には、心より感謝しております。


ISA EXPO 98視察研修ツアーに参加して
株式会社 エム・システム技研

 エム・システム技研では今回もこのISA EXPO 98に出展するとともに、エム・システム技研が独自に企画した“ISA EXPO 98視察研修ツアー”を実施し、総勢で51名のツアーとなりました。
 展示会場であるアストロホールとアストロアリーナの2会場は、アストロドームに隣接しています。主催者の発表によれば、出展数は850社を上回ったとのことでした。前回のISA/96ショーが約700社でしたから、大幅に増加しています。これは、アメリカの好景気、ISA EXPOの開催が2年毎になったこと、この地区にユーザーが多いことなどを背景にして、多数のメーカーが出展したためと考えられます。とくに目を引いたのがFisher Rosemount社で、石油化学プラントをモチーフとしたブースになっていて、各種検出端、調節弁、コントローラ、DCSなどを展示していました。またソフトウェア会社のWonderware、Intellutionなども派手な展示をしていました。日本の企業では、とくに東芝、横河電機が広いブースを占めていました。そうした中、エム・システム技研は9m×6mの広さのブースに、新製品(超小形プラグイン変換器みにまるのPCスペック形変換器、ユニバーサル変換器、エムシスレコーダ、サーボトップ、Fisher Rosemount社製のDCS“DeltaV”と直接接続できる変換器等)を中心に展示しました。とくに、PCによるプログラム変更可能な変換器およびPCを使用したレコーダ MSRについての質問が多く寄せられました。
 ISA EXPO視察研修ツアーには毎回、エンドユーザー、工業計器メーカー、重電メーカー、プラントメーカー、エンジニアリング会社、計装機器・FA機器商社などの皆様にご参加いただいており、今回で11回目を数えます。ツアーに参加された方々からは、直接、米国の最先端の計装事情を肌で感じられ、大変有意義なツアーであったとのお言葉を多く頂戴しました。今後も、ISA EXPO視察研修ツアーを企画する予定ですので、皆様の多数のご参加をお待ちしています。  ■
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