エムエスツデー 2008年4月号

絶縁2出力小形信号変換器 みにまるW2シリーズ
パルスアイソレータ(形式:W2PP)
今回は、絶縁2出力小形信号変換器みにまるW2シリーズの新形パルスアイソレータ(形式:W2PP、図1参照)をご紹介します。
エム・システム技研は、パルスアイソレータ機能をもつ製品として、すでにコンパクト変換器みにまるシリーズの絶縁1出力パルスアイソレータ(形式:M2PP)をご提供しています(図2参照)。
このM2PPの基本的な仕様を踏襲するとともに、絶縁されたパルス信号を2つ出力する機能をもった新形パルスアイソレータが、このほど開発したW2PPです(表1参照)。
表1 W2PPとM2PPの主な仕様
NEW W2PP | M2PP |
入力信号( ( )内は最大入力周波数 ) | |
有接点スイッチ(30 Hz) | |
オープンコレクタ(10 kHz) | |
電圧パルス(10 kHz) | |
第1出力信号( ( )内は最大出力周波数 ) | |
低速用オープンコレクタ(30 Hz) | |
高速用オープンコレクタ(10 kHz) | |
5V 電圧パルス(10 kHz) | |
12V 電圧パルス(10 kHz) | |
24V 電圧パルス(10 kHz) | |
無接点AC、DCスイッチ(30 Hz) | 水銀リレー接点パルス (30 Hz)*1、*3 |
第2出力信号 | |
第1出力信号と同じ | なし |
出力の論理 | |
非反転、反転 | |
供給電源 | |
AC100 ~ 240V*2 | |
DC24V | |
DC11 ~ 27V*3 | |
DC110V*2 | |
規格適合 | |
CE | CE、UL |
*1:RoHS指令非対応 *2:UL適合なし *3:CE、UL適合なし
では、具体的にどんなときにW2PPをご利用いただけるのでしょうか。
各種ON/OFFパルス信号をPLCに取り込むとともにパルスカウンタに入力して積算する場合に、パルスアイソレータで絶縁するシステムを考えます(図3参照)。
このシステムにおいては、以下の場合、絶縁1出力形のM2PP 1台だけでシステムを構築するのは困難です。
1.PLCとパルスカウンタの間も絶縁したい
2.PLCが電圧パルス入力形であるのに対し、パルスカウンタはオープンコレクタ入力形である
しかしご安心ください。W2PPの第2出力コードの種類は、第1出力と同様ですが、それぞれに別のコードをご指定いただけます。つまり、第1出力にはPLC用として電圧パルスを、また第2出力にはパルスカウンタ用としてオープンコレクタ出力を選択することができます。そして、電源−入力−第1出力−第2出力間は、各々AC2000Vの4ポート絶縁になっています。
以上、簡単に新開発のW2PPについてご紹介しました。今までなら、パルスアイソレータを2台使用しなければならない場面で、絶縁されたパルス信号出力を2つもつW2PPがきっとお役に立てると思います。
エム・システム技研では、今後も絶縁2出力をもつ各種小形変換器の開発を計画しています。
2出力製品やパルス信号変換器についてご意見やご要望をお持ちの方は、エム・システム技研ホットラインまでぜひご連絡ください。
*みにまるは、(株)エム・システム技研の登録商標です。
【(株)エム・システム技研 システム技術部】