エムエスツデー 2016年7月号

Products Review
デジタル簡易無線テレメータ
多目的テレメータD3シリーズにデジタル簡易無線用モデムが新登場
デジタル簡易無線とは
簡易無線は“CR”(Convenience Radio)とか「簡易業務無線」などと呼ばれ、「簡易無線局:簡易無線業務を行う無線局をいう」と電波法に規定されています。「簡易無線業務」とは、警察、消防、防災、公共等の人命・財産に係わる重要無線ではなく、また電気通信・放送事業やアマチュア無線でもない、簡易な事務または個人的用務を指します。
簡易無線は、27MHz帯から50GHz帯にまで及ぶ幅広い帯域においてさまざまな分野で使用されていますが、この中で150MHz帯、351MHz帯、および467MHz帯の音声通信とデータ伝送を行うものが最も広く普及しています。なお音声通信には、アナログ方式とデジタル方式とがあり、この中でデジタル方式を採用しているものが「デジタル簡易無線」と呼ばれています。
簡易無線の無線局を開設する場合には、無線局の免許、もしくはその登録の申請をする必要がありますが(150MHz帯と467MHz帯は「免許局」、351MHz帯は「登録局」です)、それらの使用者に無線従事者の資格は不要です。無線局の空中線電力が最大5Wまで認められていて、一般の業務用無線と同等な無線機が無線従事者の資格を持っている人がいなくても使用できるところが最大の特長です。
351MHz帯 デジタル簡易無線テレメータ A. 登録局 [解説]
・仕様により加算価格があります。詳しくは仕様書をご覧ください。
150MHz帯 デジタル簡易無線テレメータ B. 免許局 [解説]
・仕様により加算価格があります。詳しくは仕様書をご覧ください。
マスコットネーム「ミゴイチ」、「イチゴマル」
この度発売しました「デジタル簡易無線テレメータ」には、351MHz帯デジタル簡易無線テレメータ(電波法上の登録局)と150MHz帯デジタル簡易無線テレメータ(同免許局)の2種類がありますが、お客様に覚えていただきやすいよう、それぞれマスコットネームを付けました。前者が周波数帯の「351」をもじって「ミゴイチ」、後者が「150」をもじって「イチゴマル」です。どうかよろしくお願いします。
「イチゴマル」なら親局・子局間、子局間同士で一斉通話ができます
150MHz帯デジタル簡易無線「イチゴマル」はマイク&スピーカを使って通話が行えます。通話は「一斉同報」という方式で、親局からでも、子局からでも、つながっているすべての局に対し一斉に通話できます。
  | B. 免許局 | A. 登録局 |
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通信速度 | 4800bps | 4800bps |
多目的テレメータD3シリーズの最大構成 | アナログ信号 208点(カード13枚×16点) 接点信号 832点(カード13枚×64点) |
アナログ信号 208点(カード13枚×16点) 接点信号 832点(カード13枚×64点) |
空中線電力 | 最大5W | 最大5W |
使用目的 | 主に企業の業務用通信 | 特に限定なし |
チャネル数 | 28チャネル | 30チャネル |
免許・資格 | 無線局免許が必要、使用者に資格は不要 | 開局申請が必要、使用者に資格は不要 |
使用者 | 免許を受けた企業などの業務通信に限られる。 | 通信相手に制限なし。 登録者以外も使用できるためレンタル可 |
キャリアセンス機能*3 | なし | あり |
局免許申請 | 申請手数料 4,250円 | 登録手数料 2,300円 |
電波使用料(毎年) | 600円/年 | 包括登録540円/年 個別登録 600円/年 |
*3 電波の状況を確認し、通信中であれば一定時間たってから再度通信する仕組みです。