第4回 ネットワーク機器 組合せ体験レポート
くにまる®︎とデータマル®︎を使用して無線で伝送してみた!(その1)
このコーナーでは、ネットワークを使って当社の製品同士、あるいは当社製品と他社製品と組合せて通信を行うための配線や設定方法などを具体的に紹介します。
今回紹介しました設定の詳細は、当社Webサイトの「よくあるご質問(FAQ)」に掲載しています。
今回の体験レポート
920MHz帯マルチホップ無線機器くにまるは、無線を利用してセンサ信号を収集する、構築が容易で経済的なワイヤレスシステムです。少点数から多点数まで、配線の困難な離れた場所の信号も簡単にワイヤレスネットワークに取込めます。920MHz帯は回折性が高く障害物に強い周波数で、通信距離は見通し1kmまで届きます。無線申請は不要ですので、購入後すぐに利用することができます。今回、このくにまるとデータマル(形式:DL8)を組合せて、くにまる子機に入力した信号(4〜20mA
DC)を無線でくにまる親機へ送り、データマルのI/Oカードから直流信号を出力する無線通信システムの構築を本号と次号の2回に分けてレポートさせていただきます。信号伝送には、データマルの機能の1つであるマッピング機能を使用します。マッピング機能については、次号でご紹介します。
まず本号は、くにまるの親機と子機を設定して無線の通信ができるまでをレポートします。
ご準備いただくもの
●ワイヤレスゲートウェイ(くにまる親機)
形式:WL40EW2-R/E/A
●少点数入出力ユニット(くにまる子機)
形式:WL40W1-US1-R/E/A
●920MHz無線機器(子機)用PCコンフィギュレータソフトウェア(形式:W920CFG)
(当社Webサイトから無料でダウンロードできます)
●コンフィギュレータ接続ケーブル
形式:COP-US
●設定用PC(W920CFGをインストール済みのもの)
無線の設定項目一覧表
くにまるの親機と子機で無線通信を行うためには、無線で使用するチャネル番号(周波数)やネットワーク名、暗号鍵などの必要な項目を合わせる必要があるため、無線の設定項目一覧表を作成しておきます。
●親機(形式:WL40EW2)の場合
項目 | 設定内容 |
---|---|
PAN ID | 0001 |
チャネル番号(*1) | 15ch |
ネットワーク名 | MG920 |
暗号鍵 | 00000000000000000000000000000001 |
ネットワーク 参加モード設定 |
高速参加モード |
●子機(形式:WL40W1-US1)の場合
項目 | 設定内容 |
---|---|
優先接続するPAN ID | 0001 |
ショートアドレス(*2) | 0001 |
チャネル番号 | 15ch |
ネットワーク名 | MG920 |
暗号鍵 | 00000000000000000000000000000001 |
ネットワーク 参加モード設定 |
高速参加モード |
(*1)導入前試験のチャネルノイズスキャンの測定結果をもとに、最もノイズレベルの低いチャネルを選択します。
(*2)子機に設定する無線のアドレスになります。子機ごとに異なるアドレスを設定する必要があります。
くにまる(親機)の設定
パソコンとくにまる(親機)(形式:WL40EW2)をLANケーブルで接続し親機の設定を行います。
ブラウザソフトを起動して、アドレスにWL40EW2の工場出荷時設定値のIPアドレス192.168.0.1と入力します。ユーザ名とパスワードを入力してログインすると、設定メニューが開きます。
1設定メニュー
設定メニューの920MHz無線設定をクリックします。2920MHz帯無線設定
920MHz帯無線設定を行います。無線設定の一覧表をもとに設定します。3再起動
設定を保存して、くにまる(親機)を再起動します。くにまる(子機)の設定
パソコンとくにまる(子機)をコンフィギュレータ接続ケーブル(形式:COP-US)で接続して、くにまる(子機)がくにまる(親機)と通信するための設定を行います。
2再起動
設定をダウンロードして、くにまる(子機)を再起動します。通信の確認
ここまでの設定が完了したら、前面パネルのLEDで無線通信の確認を行います。下記の点灯パターンなら親機と子機の間で無線通信が正常にできています。
次号では、データマル(形式:DL8)を組合せて、「くにまるとデータマルを使用して無線で信号を伝送してみた!(その2)」をレポートします。
設定には、ご紹介したほかにも設定が必要な項目があります。設定は製品とコンフィギュレータソフトウェアのマニュアルに従って進めてください。