お客様訪問記 アナログ専用回線からInterconnected WANへの移行に採用された「IPコンバータ(形式:DT8)」

今回は、現在エムジーのテレメータD3シリーズをご使用中で、IPコンバータ(形式:DT8)を利用してアナログ専用回線からNTT西日本が提供するInterconnected WAN(統合型VPNサービス)への切替えを進められている岡山県総社市を訪問し、環境水道部 上水道課の清水様と、システム構築をご担当されたミツワ電設の両金様にお話を伺いました。
(注)本稿は2025年12月時点の取材に基づいています。

エムジー Interconnected WANを導入するきっかけや検討を始めた時期についてお聞かせください。


清水様 2022年に「アナログ専用回線」と「ビジネスイーサワイド」を契約しているNTT西日本様から、2029年3月末で契約中のサービスが廃止になると連絡があり、後継サービスとなるInterconnected WANを紹介されました。代替サービスとしてVPNサービスや無線なども検討しましたが、最終的に総社市内の全域で長期間継続的に利用できることがInterconnected WANを選ぶ決め手になりました。2025年5月からは先行して、ビジネスイーサワイドを契約していた回線をInterconnected WANに切替えて運用を始めています。


エムジー 本年度にDT8を使用してアナログ専用回線からInterconnected WANへの切替えを予定されているシステムの構成について教えていただけますか。


両金様 「東部第5水源地」から「小寺低区配水池」と「小寺流量調整弁」の2区間、さらに「東部第8水源地」と「真壁流量調整弁」間、「奥坂加圧ポンプ場」と「 阿弥陀原 あみだはら 配水池」間、「清音第2配水池」と「清音水源地」間の3区間で、合計5区間の切替えを予定しています。
各拠点にはエムジーのテレメータD3シリーズが設置されており、アナログ専用回線で稼働していますが、ここにIPコンバータを増設してInterconnected WANへ切替える計画です。


エムジー アナログ専用回線からInterconnected WANへの切替えにあたり、DT8を採用された理由をお聞かせください。


清水様 回線の切替えにあたり、既設で使用しているテレメータD3シリーズは、まだ設置してから年数が浅く引続き使用可能だったので、既存設備を活かす方法を検討していました。そのため、ミツワ電設様からご提案いただいた、既存のテレメータD3シリーズをそのまま利用できるDT8を採用することにしました。


エムジー ミツワ電設様はこれまでにも他地域でDT8の設置実績があり、ご経験が豊富なので、安心してお任せできますね。
Interconnected WANを使うようになって、何か変化はありましたか。


清水様 とくに大きな変化はありませんが、これまでビジネスイーサワイドとアナログ専用回線の2つを契約していたものが、Interconnected WANに一本化できたのはよかったです。
またInterconnected WANは、一般的なインターネット回線と違って通信帯域の確保や回線故障に対する保証もありますので、ライフラインの通信手段として非常に安心できます。

両金様 今のところ、同じEthernetベースのビジネスイーサワイドからの切替えなので大きな違いはありません。
切替え時には何か設定変更が必要だろうと思い、念のため当日は現場で待機していましたが、実際にはIPアドレスなどの設定変更も不要でした。ビジネスイーサワイドで使っていたルータにそのまま接続するだけで利用開始ができました。


エムジー 今後の予定をお聞かせください。


清水様 本年度は、アナログ専用回線で通信している約40数箇所のテレメータシステムのうち半分がInterconnected WANに切替わります。残りの20数箇所については、2028年度に切替えを予定しています。現在エムジーのテレメータD3D5シリーズを使用している箇所では基本的にDT8で対応しますが、DT8を設置するスペースが確保できない箇所については、昨年7月の公共機関・自治体向けのセミナーで発表されたD3シリーズ用のIP通信カード(*1)を導入する予定です。

両金様 発売が待ち遠しいですね。


エムジー 2022年頃から準備を始められていた総社市様でも、アナログ専用回線からの切替え完了は2029年3月のサービス終了間際になるのですね。


両金様 予算の関係で一度にすべてを切替えることが難しいため、2028年度中に切替えを完了する計画です。


エムジー本日はお忙しい中ありがとうございました。今後ともエムジーをよろしくお願いいたします。

(*1)本誌2026年4月号プロダクツレビュー「新登場! テレメータのIP化をコストを抑えて簡単に実現 テレメータ D3シリーズ IP通信カード」をご覧ください。

システム構成図 IPコンバータを採用することで既設のテレメータをそのままInterconnected WANに接続して利用できるので、すべてを新しい機器に入替えなくてもよくなりました!

採用された製品のご紹介

  • テレメータ D3シリーズ・D5シリーズ用 IPコンバータ
    既設テレメータをインターネットに接続するIPコンバータです。
    テレメータD3シリーズ、テレメータD5シリーズに、このIPコンバータを付加するだけでIP網を利用できるようになります。
    1200bpsIPコンバータ

    形式 DT8-1

    DT8-1
    50bpsIPコンバータ

    形式 DT8-2RoHs10

    DT8-2
  • 現場設置形データロガー Webロガー2

    形式 DL30 CE RoHs10

    Web画面による遠隔監視機能、データロギング機能、イベント通報機能に加え帳票の作成機能などを備えた現場設置形のデータロガーです。
    Webロガー2
  • 多目的テレメータ D3シリーズ RoHs10
    ベースに電源カード、通信カード、I/Oカードを載せる構造のテレメータです。
    各種I/Oカードや通信カードをご用意しています。
    D3シリーズ

総社市のご紹介

総社市役所総社市役所
備中国分寺 五重塔 備中国分寺 五重塔

総社市は、岡山県の南西部に位置し、東部は岡山市、南部は倉敷市の2大都市に隣接しており、地域の中央を北から南に岡山県の三大河川のひとつ高梁川が貫流しています。
年平均気温は16.5℃前後、雨量は年間1,000mm前後で、瀬戸内海特有の温暖、少雨の恵まれた気候です。
本市は、古代吉備の国の中心として栄えた地域であり、縄文時代以前から人々が生活していたと見られる数多くの古墳が残されています。飛鳥・奈良時代には、備中の国府、国分寺、国分尼寺が配置され、備中の国の政治・経済・文化の中心地として栄えました。
平安時代には備中国内の神々を合祀した総社宮が建てられました。総社市の名称はこれに由来しています。
このように総社市は、歴史に培われた吉備文化と、高梁川の恵みをはじめとする豊かな自然環境を背景に、近年では県南工業地帯の発展に伴い住宅都市、学園都市としての発展をみせています。

エムジー カスタマセンター システム技術グループより

当社のIPコンバータ(形式:DT-8およびDT-1)は、アナログ専用回線を前提として構築された既存のテレメータ設備をそのまま活用しながら、IPネットワークへの接続を可能にする機器です。新たな通信方式へ移行する際にも、テレメータ本体の改修や大規模な設定変更を行う必要がなく、現在のシステム構成を活かしてスムーズに切替できる点が大きな特長です。本稿の総社市様のように、設備更新を段階的に進める必要がある環境において、有効な選択肢となります。
本誌2025年4月号「第6回 ネットワーク機器 組合せ体験レポート」では、IPコンバータ(形式:DT8)をInterconnected WANへ接続し、安定して問題なく利用できることを検証・確認しています。
あわせてNestBus、22LA1システムに対応したDT-1についても検証を実施しており、Interconnected WAN環境での正常動作を確認しています。実運用を想定した評価を行ったうえでご提案していますので、安心してご採用いただけます。
今後、公共インフラ分野では、アナログ専用回線の終了を背景に、通信方式のIP化を前提とした設備更新がさらに加速していくことが予想されます。一方で、既存設備を一度に更新することが難しいケースも多く、現実的な移行手段の選択が重要になります。
当社では、既存設備を最大限に活かしながら、お客様の運用条件やご予算に応じた最適な移行方法をご提案しています。
アナログ専用回線の終了対応やネットワーク更新をご検討中のお客様は、ぜひお気軽にご相談ください。

本システムについての照会先:
ミツワ電設株式会社
TEL:086-275-3004