お客様訪問記 いすゞテクノの本社ビルと車両整備工場の電力監視に採用された「Webロガー2」、「くにまる®」、「電力マルチ変換器」、「メタトロン®コンバータ」
今回は、神奈川県藤沢市土棚にある株式会社いすゞテクノを訪問し、本社ビルと車両整備工場の電力監視に採用された現場設置形データロガーWebロガー2(形式:DL30)と920MHz帯マルチホップ無線機器くにまる、電力マルチ変換器、メタトロンコンバータ(形式:BA8NS-CONV)について、いすゞテクノの吉田様にお話を伺いました。
エムジー 当社を知ったきっかけをお聞かせください。
吉田様 一番初めにエムジーを知ったのは、2022年頃、自社の車両整備工場に設置されている太陽光パネルの発電量を可視化するために表示付き電力マルチメータを探しているときでした。当時はコロナ禍中で、半導体部品の流通が滞っており、電力マルチメータが手に入らず困っていました。そこで各種電気機械器具を扱っているカナデン様へ相談したところ、エムジー製品であればコロナ禍でも入手性が良いとの紹介を受け、電力マルチメータ(形式:54U2)を購入したことがきっかけでした。
エムジーには電力に関連した商品だけでなく、信号変換器やリモートI/Oなどの豊富な製品群や「廃形しません」など5つのポリシーもあり、それ以降はいくつかの案件で電力マルチメータに限らずエムジー製品を活用しています。
エムジー 本システム導入の経緯についてお聞かせください。
吉田様 今期のテーマとして、SDGsへの取組みが掲げられており、水耕栽培や3R(リデュース、リユース、リサイクル)などいくつかの施策が挙がり、その中の電力監視を担当することになりました。電力監視システムは関連会社へ納入していましたが、自社では電力監視ができていなかったために、本システムを導入しました。今回の電力監視システムは、他社の方々に見学しながらPRできる場としての一面と、システムを導入する際に使用する部品のテストをする場としても活用することを見据えてシステムを構築しました。
また、以前導入した太陽光発電設備で発電した電力が効率良く活用できているかを数値として把握できていなかったので、日報、月報として見えるようにしました。
エムジー 本システムの概要や構成についてお聞かせください。
吉田様 詳細はシステム構成図をご参照ください。初期導入の電力監視として空調、工機、太陽光発電の電力を監視しています。
空調電力の測定は、本社ビル屋上にある空調機動力分電盤に電力マルチ変換器(形式:M5XWTU)を設置して電力の諸要素を計測しています。設置した屋上と監視するDL30間にデータ通信のケーブルがなかったのでくにまる親機(形式:WL40EW2)と子機(形式:WL5MW1)による920MHz帯無線を経由してDL30に取込んで監視と記録を行っています。
工機は、本社ビル1階の機械加工室にあり、大きな電力を消費する設備が数台あります。
既設に他社製の電力マルチメータと監視装置がありましたがシステム統合のため、既設電力マルチメータのみを流用して、RS-485(Modbus-RTU)で接続し、DL30に電力データを取込んでいます。
太陽光発電は車両整備工場にあり、発電した電力を蓄える蓄電装置もあります。
今回使用した電力マルチ変換器(形式:M50XWTU)は同一の電圧回路であれば、複数回路を測定できるので、予算を軽減することができました。
さらに、今後の構内遠隔監視ネットワーク構築を見据えて、DL30の監視にBA8NS-CONVを試験的に導入し使用しました。
BA8NS-CONVは、1対のツイストペアケーブルを利用してイーサネットの最大伝送距離を1,000mまで延ばすことができるネットワーク変換器です。DL30から監視用PCまでツイストペアケーブルを約800m敷設しました。その両端にBA8NS-CONVを設置してイーサネットに変換し、それぞれDL30とPCを接続して、PCからDL30の簡易Web画面が表示できることを確認しました。
エムジー DL30ではどのような監視を行っているかお聞かせください。
吉田様 各区分に分散した消費電力量、電流、電圧、力率などをデータ画面、トレンドグラフ、帳票に割付けています。電力は、日報、月報、年報以外の画面でも監視することができます。DL30の演算機能により、毎定時00分に積算電力量を1回リセットして各ピーク値を見ることで、1時間あたりの消費電力量をデータ画面とトレンド画面で比較することができます。
エムジー DL30を採用した感想をお聞かせください。
吉田様 今まで監視できていなかった各カテゴリの回路ごとの消費電力量を監視することができました。社内の環境委員会では以前から区分ごとの消費電力が個別に見えないことが課題だったため、課題解決に向けて前進することができました。今後、省エネ活動の一環として設備更新時に消費電力の比較に用いることができます。
エムジー 今後の予定をお聞かせください。
吉田様 本社ビル2、3階の事務所の使用電力も可視化できるよう展開予定です。空調電力の設備を施工する際に、電波が遠くまで届くように、屋上で見通しの良い場所にくにまる子機を設置しました。このくにまる子機を中継機として同敷地内に点在する各設備の遠隔監視を検討しています。今回のシステム導入で自社社屋で電力監視システムのPRや製品テストもできるようになったので、外販へつなげていきたいと考えています。
エムジー 本日はお忙しい中ありがとうございました。今後ともエムジーをよろしくお願いします。

採用された製品のご紹介
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- 電力マルチ変換器
形式 M50XWTU
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コンパクトな形状に、単相は4回路、単相3線と三相3線は2回路まで対応する電力マルチメータです。Modbus通信も標準装備。
- 電力マルチ変換器
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- 電力マルチ変換器
形式 M5XWTU
- コンパクトな形状で、新設の装置はもちろんのこと、既設の装置や製造ラインの盤のちょっとした隙間に取付けることで、Modbus通信を使って電力諸量を測定します。
- 電力マルチ変換器
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- Ethernet/RS-485変換器
形式 GR8-EM
- Modbus/TCP(Ethernet)とModbus-RTU(RS-485)のプロトコルを相互に変換します。
- Ethernet/RS-485変換器
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- メタトロン®コンバータ
形式 BA8NS-CONV
- イーサネットの最大伝送距離を1000mまで延ばすことができる便利なネットワーク変換器です。
- メタトロン®コンバータ
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- 920MHz帯マルチホップ無線機器 くにまる®シリーズ
ワイヤレスゲートウェイ
形式 WL40EW2
- Modbus/TCP(Ethernet)、920MHz帯特定小電力無線機器「くにまる」用ゲートウェイです。
写真はルーフトップアンテナを装着 - 920MHz帯マルチホップ無線機器 くにまる®シリーズ
ワイヤレスゲートウェイ
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写真はルーフトップアンテナを装着 -
写真はルーフトップアンテナを装着
株式会社いすゞテクノのご紹介

いすゞテクノは、「顧客至上」「人間尊重」「挑戦」を3本の柱として掲げ、ものづくり業界、そして社会全体を支える一員として価値を生み出していきます。 過去、現在、未来をしっかりと見据えることでニーズに応え、常に選ばれる企業として皆さまとともに歩み続けます。
顧客至上
スピードと小回りをモットーにお客さま第一に徹します。常にお客さまの課題と向き合い、解決のための提案と解決案の実施をスピーディに行うことにより、お客さま満足度の向上を目指します。
人間尊重
人を大切にし、育て、活かし、独自の技術技能を培います。そのために、従業員はそれぞれが「誰にも負けない技能」を身につける努力をし、いすゞテクノは一人ひとりが大切な人たちに誇れるような会社づくりをもって応えます。
挑戦
常に向上心を持ち続け、一芸達人集団を目指します。時代のニーズにアンテナを張り巡らせ、知識と技術をアップデートしていきます。会社は従業員の努力を後押しできる体制を整えます。
本システムについての照会先:
株式会社エムジー
カスタマセンター
システム技術グループ
TEL:06-7525-8800