LONWORKS(ロンワークス)

LONWORKS技術は、米国ECHELON社によって開発されたインテリジェント分散型のネットワークシステムに関するものであり、ビルおよび工場のオートメーション、ホームコントロール、電気・ガスのモニタリングなど、世界中の広い分野で使われています。
また、LONWORKS技術は、オープンシステムとしてECHELON社がライセンスを無償許諾しているため、現在、5,000社を超える多くのメーカーがLONWORKS対応製品を開発し、市場に供給しています。そして、これらの製品の相互運用を円滑化するために、多くのスポンサー、パートナー企業が参加してLonMark Interoperability Associationが組織され、ガイドラインの制定や、検証システムの確立などに尽力しています。その結果、近年では、多くの業界でLONWORKS技術が実用的なマルチベンダ環境として認められるようになってきました。
(当社はリモートI/Oや電電ポジショナなどLONWORKS対応製品を出荷しています)。
LONWORKSの概要
LONWORKS(ロンワークス)の特徴は分散型のネットワークシステムにあります。ネットワークにつながれたセンサやアクチュエータなどのノードは、それぞれにインテリジェンスを持ち、ネットワーク上の他のノードと通信を行ったり、独自に制御を行います。そのために、各ノードにはニューロンチップと呼ばれるインテリジェント素子が搭載され、制御プログラムが書き込まれています。図1に簡単なLONWORKSの概念図を示します。図1において、たとえば電球はスイッチとの間で通信を行い、スイッチのON/OFFで点滅し、エアコンは温度計の情報に基づき電力調整を行います。

図1 LONWORKSの概念図
LONWORKSの通信プロトコル
LONWORKSの通信プロトコルはLonTalkと呼ばれ、ISOのOSI(オープンシステム間相互接続)参照モデルによって、物理層からアプリケーション層まで定義されています。物理層対応としては、専用の各種トランシーバ(Lonチップ)が用意されています。代表的なトランシーバの種類を表1に示します。一般に、ビルオートメーションなどではトランシーバとしてFTT-10Aが多く使われ、ツイストペアケーブルによる78kbpsのビットレートで通信を行っています。
表1 トランシーバの種類
トランシーバ名 | FTT-10A | TPT/XF-1250 | PLT-22 |
---|---|---|---|
通信媒体 | ツイストペアケーブル | ツイストペアケーブル | パワーライン(100V) |
ビットレート | 78kbps | 1.25Mbps | 5kbps |
ネットワークトポロジ | フリー、バス、スター、ループ | バス | フリー、バス、スター、ループ |
距 離 | フリー 500m バス 2,700m |
バス 130m | 使用環境による |
ノード数 | 64ノード/サブシステム | 64ノード/サブシステム | 規定なし |
- LONWORKS(ロンワークス)の詳細については下記ホームページをご参照ください。
参考ホームページ:https://www.lonmark.org/